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履歴書を作成する際に「A4用紙2枚に分けて提出してもよいのだろうか」と悩んだことはありませんか? 特に自宅のプリンターでA3サイズに対応していない場合や、記入する内容が多い場合には、履歴書が2枚になってしまうこともあるでしょう。本記事では、履歴書がA4用紙2枚になった場合の適切な提出方法や注意点について詳しく解説します。
履歴書はA4用紙2枚で提出しても問題ない
履歴書はA4用紙2枚で提出しても問題ありません。履歴書の基本的なサイズには、A4サイズとB5サイズの2種類があります。以前はB4サイズを二つ折りにしたB5サイズが主流でしたが、最近ではA3サイズを二つ折りにしたA4サイズも広く普及しています。
一般的にA4サイズの履歴書は、見開きでA3サイズとなるため、自宅のプリンターでA3サイズに対応していない場合は、A4用紙2枚に分けて印刷することになります。このように履歴書をA4用紙2枚で提出することは、特に問題ありません。
ただし、履歴書を2枚に分けて提出する際には、いくつかの注意点があります。たとえば、用紙のサイズを統一することや、ページ番号を振ることなどが重要です。以下では、応募先の企業からの指示がある場合の対応や、用紙サイズの統一について詳しく解説します。
応募先の企業から指定がある場合は注意
応募先の企業から履歴書のサイズや形式について具体的な指定がある場合は、必ずその指示に従いましょう。企業によっては、「当社指定の履歴書を使用すること」「A4サイズ1枚にまとめること」などの指定がある場合があります。
募集要項や応募案内に書かれている情報を見落としてしまうと、採用担当者に「指示を正確に理解できない人」「細部に注意が行き届かない人」という印象を与えてしまう可能性があります。これは、どれほど内容がすばらしい履歴書であっても、マイナスの印象となってしまいます。
応募前には必ず募集要項をよく確認し、不明な点がある場合は企業の採用担当に問い合わせるなど、確実に対応することが大切です。
提出する用紙のサイズは統一すること
履歴書をA4用紙2枚で提出する場合は、必ず同じサイズの用紙を使用しましょう。A4用紙1枚とB5用紙1枚を組み合わせるなど、異なるサイズの用紙を使用することは避けるべきです。
サイズが異なる用紙を使用すると、見た目が不揃いで雑な印象を与えるだけでなく、採用担当者が書類を整理する際に手間がかかります。また、複数の応募者の書類をまとめる際にも不都合が生じる可能性があります。
履歴書は、応募者の第一印象を左右する重要な書類です。形式面で不備があると、マイナスの印象を与えかねないため注意しましょう。
A4用紙2枚で履歴書を提出する際のマナー
履歴書をA4用紙2枚で提出する際は、履歴書をホッチキスで留めない、ページ番号を振るなどのマナーがあります。
これらのマナーは、採用担当者が履歴書を取り扱う際の利便性や、万が一書類が分離した場合の対策として重要です。以下では、主要なマナーについて、それぞれ詳しく解説します。
ホッチキスで留めない
履歴書が2枚になった場合、ホッチキスで留めるのではなく、クリップを使用しましょう。ホッチキスで留めてしまうと、採用担当者が書類を確認する際に2枚の履歴書を同時に見ることができなくなります。その結果、採用担当者がページをめくる手間が増え、書類の確認がしづらくなってしまいます。
また、ホッチキスで留めると、書類をコピーする際にも不便です。多くの企業では、応募書類を複数の担当者で共有するためにコピーを取ることがあります。ホッチキスの針があると、コピーの際に書類を一度ばらす必要が生じる可能性があります。
クリップで留める場合は、カラフルな大型クリップではなく、一般的な銀色のゼムクリップを左上に留めるのが適切です。このようにクリップで留めることで、採用担当者は書類を自由に扱うことができ、必要に応じて2枚を並べて見ることも可能になります。
ページ番号を振る
履歴書が2枚になる場合は、各ページの下部中央などにページ番号を振っておきましょう。ページ番号は「1/2」「2/2」というように、全体のページ数と現在のページ番号がわかるように記載するとよいでしょう。
ページ番号を振る理由は、万が一書類がバラバラになったときに、どの順番で読むべきかが一目でわかるようにするためです。採用担当者は多数の応募書類を取り扱っているため、書類が混ざってしまう可能性も否定できません。そのような事態に備えて、ページ番号を振っておくことは重要です。
また、複数の採用担当者が書類を確認する場合や、面接時に履歴書を参照する場合にも、ページ番号があると特定のページをすぐに見つけることができます。
2枚目にも名前を書いておく
履歴書が2枚になる場合は、2枚目にも必ず自分の名前を記載しましょう。通常、履歴書の1枚目には写真と氏名が記載されますが、2枚目には名前の記載欄がないことが多いです。そのため、万が一書類がバラバラになった場合に、2枚目だけでは誰の履歴書なのかわからなくなってしまう恐れがあります。
2枚目に名前を記載する場所としては、ページ番号の近くや用紙の右上など、目立つ位置が適しています。名前はフルネームで記載し、ふりがなをつけておくとさらに親切です。また、パソコンで履歴書を作成する場合には、2枚目のヘッダーやフッターに名前と日付を入れておくことも有効です。
このように2枚目にも名前を記載しておくことで、書類が分離した場合でもすぐに元に戻すことができます。また、複数の応募者の書類をまとめて管理している採用担当者にとっても、書類の整理がしやすくなるでしょう。
履歴書の正しい書き方
履歴書は就職・転職活動において重要な書類であり、正しい書き方を理解することが大切です。履歴書の基本的な構成は、基本情報欄、学歴・職歴欄、志望動機・自己PR欄、そのほか(備考)欄があります。それぞれの欄で守るべきルールを把握し、丁寧に記入しましょう。
まず、基本情報欄では、日付、氏名、生年月日・満年齢、住所・連絡先、証明写真などを記入・貼付します。日付は履歴書を提出する日を記入し、氏名は戸籍に登録されている字体で正確に記載します。住所は都道府県から省略せずに書き、証明写真はサイズ2.4~3cm×3.6~4cmのカラー写真を使用します。
学歴・職歴欄では、一般的に中学校卒業または高等学校入学から記入します。学校名や会社名は正式名称で記入しましょう。志望動機欄では応募先への理解度や意欲を、自己PR欄では自身のセールスポイントをアピールしましょう。そのほかの欄では勤務に際して伝えたい情報を記載します。
履歴書作成の際には、誤字脱字がないか、全角・半角が統一されているか、空欄がないかなど、細かいポイントにも注意しましょう。より詳しい履歴書の書き方については、以下の記事を参考にしてください。

履歴書を入れる封筒の正しい書き方
※https://lab.timee.co.jp/blog/tips/foldから引用
履歴書を入れる封筒の書き方にも、いくつかのルールとマナーがあります。まず、封筒の表面には送付先の住所と宛名を、裏面には自分の住所と氏名を記載します。とくに企業宛ての書類を送る場合は、「御中」と「様」の使い分けに注意が必要です。
送付先が部署や会社の場合は、「○○株式会社 △△部御中」のように「御中」をつけます。一方、担当者個人がわかっている場合は「○○株式会社 △△様」のように「様」をつけます。「御中」と「様」を併用することはできないため、注意しましょう。
また、履歴書を入れる封筒には「履歴書在中」と表記することが重要です。これは赤ペンを使って表面の左下に朱書きし、定規を使って四角で囲みます。封筒の裏面には、左下部分に自分の住所と氏名を書き、封をした後に「〆」の封字を書きます。
手渡しの場合も封筒に入れて持参するのがマナーですが、この場合は宛名を書く必要はなく、表面に「履歴書在中」の朱書き、裏面に自分の住所・氏名を書いておきます。封は閉じず、「〆」も不要です。
履歴書を入れる封筒の書き方について、より詳しい情報は以下の記事を参考にしてください。


履歴書の正しい封筒への入れ方
履歴書を封筒に入れる際にも、守るべきマナーがあります。ここでは、履歴書を封筒に入れる際のサイズや書類の順番について解説します。
適切な封筒のサイズと書類の入れ方を理解し、履歴書の提出までを丁寧に行うことで、応募先企業に好印象を与えることができるでしょう。
履歴書を入れる封筒のサイズ
※https://lab.timee.co.jp/blog/tips/foldから引用
履歴書を入れる封筒のサイズは、履歴書を折らずに入れられるサイズを選ぶことが基本です。一般的には「角形A4号(228mm×312mm)」または「角形2号(240mm×332mm)」が適しています。これらのサイズであれば、市販されているB5サイズやA4サイズの履歴書を折らずに入れることができます。
履歴書には折り目の目安としてマークが記されていることもありますが、可能な限り折らずに提出するのがマナーです。なぜなら、履歴書を折ってしまうと、採用担当者がコピーやファイリングする際に不便になるからです。ただし、やむを得ず三つ折りにする場合もあります。その場合は、パート・アルバイトへの応募や、企業から支給された郵送用の封筒が三つ折りにしないと入らないサイズの場合に限ります。
封筒の色は白色が無難です。白色は清潔感があり、「履歴書在中」の朱書きも映えるため、履歴書のような重要書類を送るのに適しています。茶色の封筒は一般的な事務書類によく使われるため、履歴書がほかの書類に紛れてしまう可能性があります。
なお、封筒はコンビニエンスストアや100円ショップなどでも購入できますが、より多くの種類から選びたい場合は文房具店やネットショップの利用も検討してみてください。
履歴書入れる書類の順番
※https://lab.timee.co.jp/blog/tips/foldから引用
履歴書だけでなく応募書類一式を封筒に入れる際は、以下の順番で重ねていくことが一般的です。
- 送付状(添え状)
- 履歴書
- 職務経歴書
- そのほかの書類
この順序で重ねることで、採用担当者が書類を取り出した際に、自然な流れで確認できます。書類は表面を上にして重ね、封筒の表面(宛名面)が上になるように入れましょう。
三つ折りの場合は、すべての書類を上記の順で重ねて三つ折りにします。これにより、取り出した際に一度に開くことができ、採用担当者の手間を省くことができます。横から見るとアルファベットの「Z」のような形になるのが正しい折り方です。
複数の書類をまとめる際は、ホッチキスではなくクリップを使用します。また、書類を折らずに入れる際は、クリアファイルに挟んでから封筒に入れることで、汚れや折れを防ぐことができます。

履歴書の正しい提出方法
履歴書の提出方法には、主に郵送と手渡しの2つの方法があります。どちらの方法を選ぶにしても、それぞれに適切なマナーがあります。ここでは、履歴書を郵送する場合と手渡しする場合のマナーについて解説します。
郵送と手渡しでは、封筒の準備や書類の扱い方が異なります。正しい方法で履歴書を提出することで、応募先企業に好印象を与えることができます。以下では、それぞれの提出方法におけるマナーについて詳しく説明します。
履歴書を郵送する場合
履歴書を郵送する際のマナーとして、いくつかのポイントがあります。郵送は特別な指示がない限り、「普通郵便」を利用するのが基本です。そのほかの郵送時のマナーは、以下の点に注意しましょう。
- 送付状を必ず添付する:挨拶と同封書類の説明のために必要
- クリアファイルに挟んでから封筒に封入する:汚れや折れを防ぐため
- 封筒は液体のり(スティックのり)でしっかり封をする:セロハンテープは避ける
- キャラクター切手は使用せず、普通切手を使う:ビジネスの場面では普通切手が適している
履歴書の郵送料は、角形2号の封筒で送る場合、通常140円分の切手で足ります。履歴書や封筒を含めた申し込みに必要な書類一式の重量は、およそ60g前後であることが多いからです。不安がある場合は、郵便局の窓口で重量を計測してもらうとよいでしょう。
また、履歴書を簡易書留で送るのは避けましょう。簡易書留は直接手渡しでの受け取りが必要となり、採用担当者に余計な手間をかけてしまう可能性があります。急ぎの場合は速達、配達状況を確認したい場合は特定記録郵便やレターパックの利用を検討しましょう。
履歴書の郵送方法についてより詳細な情報は、以下の記事を参考にしてください。

履歴書を手渡しする場合
履歴書を手渡しで提出する場合も、郵送と同様にいくつかのマナーがあります。手渡しの場合は、面接官に直接渡すケースと受付で提出するケースがありますが、いずれの場合もクリアファイルに挟んだ上で封筒に入れて持参するのが基本です。
面接官に直接手渡す場合は、封筒からクリアファイルごと取り出し、面接官から見て正しい向き(文字が読める向き)になるようにして両手で差し出します。「履歴書を持参しました。本日はよろしくお願いいたします」などと一言添えると、より丁寧な印象を与えられるでしょう。
受付で提出する場合は、封筒に入れたまま渡します。その際も、受付の方から見て正しい向き(文字が読める向き)になるようにして両手で差し出します。「面接に伺いました○○と申します」と自己紹介をし、「こちらが履歴書です」と一言添えて丁寧に渡しましょう。
手渡しの場合の封筒には、表面に「履歴書在中」の朱書きのみを記載し、裏面には自分の住所・氏名を記載します。宛名は不要で、封をしない状態で持参します。履歴書を入れた封筒はクリアファイルに挟んでから鞄にしまい、折れやシワを防止しましょう。
また、封筒から履歴書を取り出す際にも慌てないよう、面接前に封筒の口を開けておくなどの準備をしておくとよいでしょう。社会人としてのマナーチェックは受付から始まっていることを意識し、最初から丁寧な対応を心がけることが大切です。
履歴書を持参する際のマナーについて、より詳しい情報は以下の記事を参考にしてください。

まとめ
履歴書をA4用紙2枚で提出することは問題ありませんが、いくつかのマナーを守ることが重要です。応募先の企業から指定がある場合はその指示に従い、用紙のサイズは必ず統一しましょう。また、2枚の履歴書はホッチキスではなくクリップで留め、ページ番号を振り、2枚目にも名前を記載しましょう。
履歴書を封筒に入れる際は、適切なサイズ(角形A4号または角形2号)の封筒を選び、書類の順番(送付状、履歴書、職務経歴書、そのほか書類)を守って入れましょう。封筒には表面に「履歴書在中」と朱書きし、裏面に自分の住所・氏名を書くことが必要です。
郵送の場合は普通郵便を利用し、手渡しの場合は封を閉じずに持参するなど、提出方法によっても異なるマナーがあります。これらのマナーを理解し、丁寧に対応することで、採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。履歴書は就職・転職活動における重要な書類です。形式面でも内容面でも、細部まで気を配った履歴書の提出を心がけましょう。