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アルバイト・パート、正社員など雇用形態に関わらず、企業に応募する際に提出する「履歴書」。最近では、テンプレートの数も用途によって増えています。一方で、手書きとパソコンのどちらがよいのか、転職のときとアルバイトのときでは書き方がちがうのか、などといった疑問を持つこともあるでしょう。
いずれにしろ履歴書作成で重要なのは、「事実を書くこと」「何を伝えたいか一目でわかるように書くこと」。
今回は、履歴書の種類、記入すべき必須項目、作成・提出方法について、くわしく解説します。ぜひ、履歴書作成の参考にしてください。
履歴書の種類 〜どれを選べばいいの?〜
履歴書には、一般的なJIS規格のものと、用途に合わせて記入項目が異なるものがあります。
JIS規格とは、日本の産業製品に設けられた国家規格をクリアしたものにつけられる規格担保の印のことです。広く流通している履歴書の多くがJIS規格のものです。
一部Web上に公開されているフォーマットの中には、JIS規格のものとはちがった履歴書もありますが、基本的にどの書式でも問題ありません。
最近では、厚生労働省が作成した、性別欄の記入が任意記の履歴書もあります。現在の多様性を配慮した様式となっています。また、「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の項目がないのが特徴です。
(厚生労働省が作成した履歴書はこちら)
さまざまな様式がある履歴書ですが、アルバイト・パート用、転職用など、用途によって使い分ける必要はありません。
あえていうのであれば、アルバイト・パートの申し込み時には勤務曜日・勤務時間の記載枠のある履歴書を、転職時には職歴欄が大きめのものをつかうとよいでしょう。迷ったら、JIS規格の履歴書や厚生労働省が用意した履歴書で書くことをおすすめします。
履歴書のテンプレート
履歴書は、量販店やデパートの文具売り場、町の本屋や文房具店でも購入できるほか、インターネット上にあるテンプレートをつかう方法もあります。
インターネット上にあるテンプレートは、パソコン上で編集可能なもの(Word、Excel)と、印刷したのちに手書きしなければならないもの(PDF)の2種類あります。ただし、履歴書のフォーマットそのものは同じであるため、書き方が大きく変わることはありません。
履歴書の基本的な書き方のポイント
ここからは、履歴書の書き方について説明します。本記事では、JIS規格の履歴書を例に書き方を説明します。作成自体は、手書きでもパソコンでもスマートフォンでもできますが、Web上で作成したものは、印刷してみると形式が崩れている場合もあります。必ず一度印刷して確認するようにしましょう。
また、いずれの場合においても共通して、誤字脱字・書き間違いは厳禁です。修正テープ、修正液、二重線で消さず、最初から書き直しましょう。
履歴書の書き方①:基本情報
履歴書左上の部分を、基本情報欄と呼びます。記入に当たっていくつかのルールがあるため、以下の内容を参考に記入しましょう。
■現在の日付
日付には履歴書を提出する日を記入します。つまり面接日もしくは投函日となります。和暦か西暦かは、履歴書内で統一されていれば、どちらでも構いません。
■氏名
戸籍に登録されている字体で正確に記載してください。またふりがなを含めて、姓と名のあいだにスペースを空けましょう。
なお、氏名の部分に押印欄がついている履歴書もあります。欄がある場合は忘れずに押印してください。押印欄がない場合は、必要ありません。
■生年月日・満年齢
西暦もしくは和暦で書きましょう。その際、現在の年齢を書くことも忘れずに。
■住所・連絡先
都道府県や建物名は省略せずに記入します。ふりがなは、数字以外すべて書くようにしましょう。また、連絡先の欄は、現住所と異なる場合に書きます。同一の場合は「同上」と記載してください。
■証明写真
写真サイズは、2.4~3cm×3.6~4cmのバストアップでカラーのものが一般的です。直近3ヵ月以内の写真を糊付けしてください。Web上で作成する場合は、自分の写真を該当箇所に貼り付けるようにしましょう。
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履歴書の書き方②:学歴・職歴、免許・資格
学歴と職歴は、最初に記入した日付と同じ形式(和暦であれば和暦、西暦であれば西暦)で統一するようにしましょう。
■学歴・職歴
学歴・職歴欄は、新卒の就職活動の場合だと中学校卒業から、転職やアルバイトの場合だと高等学校入学から書くのが一般的です。職歴の会社名と併せて、正式名称で記入しましょう。
なお、留学、休学、転職などの関係で学歴・職歴欄が1枚に収まりきらないときには、職務経歴書で代用する、1社1行にするなどといった方法があります。
ただし、転職回数が多い、記入する項目が多いからといって、勤務年数の短かった会社を勝手に省略してはいけません。企業はどんなに転職をしていたとしても、職歴だけで採用・不採用を判断することはないからです。また、最初から学歴・職歴欄が多いテンプレートを使用するのもよいでしょう。
■免許・資格欄
免許・資格欄は、取得年月日が古いものから記入してもよいですが、もし提出先の企業で役立つものがあれば、それを一番に持ってきても問題ありません。この欄についても、正式名称で書いてください。
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履歴書の書き方③:志望動機、自己PR
「志望動機と自己PRのちがいがわからない」という方も、少なくないでしょう。かんたんに説明すると、志望動機とは「その企業で働きたい理由」、自己PRは「自身のセールスポイント」です。
■志望動機
志望動機は、申し込み先の担当者が、仕事や会社への理解度や意欲を図る目的で読んでいます。それゆえ、申し込み先の求人内容や会社のことを勉強してから書く必要があるでしょう。
■自己PR
一方自己PRは、申し込み者が採用された際にどのように活躍してくれるかを判断する材料となります。相手が求めている能力やスキルを大々的にアピールしてください。ただし、両方ともダラダラ書くことなく、最も伝えたいことを一つに絞り具体的に書くことをおすすめします。
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履歴書の書き方④:その他(備考)
備考欄を含むその他の欄は、決しておまけということではありません。とくに、アルバイト・パートの場合には、重要な情報を記載する場所であるといえます。
その他の欄は、勤務に際して企業側に知っておいてほしいことを記す欄です。「扶養の壁」などで勤務日数・時間に制限がかかる際には、必ず記入してください。
■通勤時間
家を出てから、申し込み先にたどり着くまでの時間のことです。移動手段と併せて、明確かつ簡潔に、最短時間を記入しましょう。
■扶養家族数
自身が扶養している人数を記入する欄です。企業からすると扶養控除に該当するかどうか確認するための項目です。すでに自身が扶養に入っている場合は、「0人」と書きましょう。配偶者の場合は、配偶者欄を使用してください。(ただし、厚生労働省による履歴書には記載欄がありません)
■本人希望記入欄
申し込み先で働くに当たって、どうしても譲れない条件を記載する欄です。絶対に譲れない条件がない場合は、空欄もしくは「貴社の規定に従います」と書いてください。
■備考欄(その他欄)
ない場合は、飛ばしても問題ありません。質問事項を書くこともできますし、念押しで志望動機や自己PRを書いてもよいでしょう。
<企業が見ているポイント>
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希望条件は正直に書いてよいのか?
仮に絶対に譲れない希望条件があったとしても、希望条件欄の8割以下の分量に収めましょう。面接の際に希望条件欄をもとに先方とすり合わせるつもりで記入し、こちら側の条件を押し通すような書き方にならないようにしてください。
履歴書の作成・提出方法
履歴書の作成方法は、手書き派とWeb作成派に分かれます。どちらも失礼に当たることはなく、自身のつくりやすいほうで履歴書を作成しましょう。
申し込み先から書き方の指定がある場合は、その指示に従ってください。ちなみに、Web作成派は、提出までをパソコンで完了できます。Windows・Macのどちらでも、作成・提出が可能です。
自身に合う履歴書のテンプレートを選ぶ
冒頭でも解説しましたが、履歴書にはいくつかのテンプレートがあります。JIS規格のものが一般的ですが、自身に合ったテンプレートを選んでも、問題ありません。
たとえば、譲れない希望条件がある場合には希望条件欄のあるものを、企業にアピールしたいことがある場合には自己PR欄が大きいものを、といった具合で選びましょう。なお、先方から履歴書の指定がある場合は、その指示に従った履歴書に記入してください。
履歴書に入力する
履歴書をパソコンでつくる場合、WordやExcelのテンプレートをダウンロードして入力します。Wordが使えないMac用の履歴書テンプレートも存在するため、自身に合ったものを探しましょう。
Webサイトからダウンロードしてしまえば、インターネットにつながらなくても、自由に編集することができます。書き漏らしや誤字脱字がないかどうかを確認しながら記入しましょう。
最近では、スマートフォンのアプリでかんたんに履歴書が作成できるものもあります。さらに、PDF化や印刷までできるものもあります。
履歴書をPDF化して企業に提出する
WordやExcelで作成した履歴書のデータは、PDF化しましょう。PDF化すると印刷しやすく、第三者による改変・文字化けが起きる心配も少なくなります。メールで申し込み先に提出する際には、PDF化しておきましょう。
また、印刷して郵送する場合においても、印刷前の段階でPDF化することをおすすめします。元データではなく、PDFデータから印刷すれば、印刷したときにズレが発生しにくくなります。
履歴書を作成する際の注意点
履歴書を作成する際には、いくつかの注意点があります。手書きの場合とパソコン上で作成する場合ではちがうポイントもありますが、注意点の大枠は同じです。PDF化する前に、必ず以下のポイントをチェックしましょう。
誤字脱字、略字がないか確認する
誤字脱字・略字はNGです。採用担当者は、どんなに細かい誤字でもすぐに発見します。完成後には、読み直すようにしましょう。
全角・半角はそろっているか
履歴書をWeb上で作成する場合、アルファベット、アラビア数字、空白が統一できているかどうか、確認しましょう。
空欄がないようにする
履歴書の空欄は、申し込み先への熱意の表れだと判断されます。自身は記入することがない場合でも、「特になし」とひと言書いておきましょう。
手書きの場合、黒のボールペンを使用する
手書きをする際には、必ず黒のボールペンをつかいましょう。鉛筆・シャープペンシルはNGです。また、消せるボールペンもつかってはいけません。
最新の情報に更新されているかどうかを確認する
履歴書の情報は、常に最新版にするようにしてください。とくに提出日や記入日については見落としがちなため、注意が必要です。
読みやすさを意識する
文字が詰まって読みにくくならないよう、適宜改行を加えるようにしましょう。あえて空白をつくることで、読みやすくなります。また、一文もできる限り長くなりすぎないように意識しましょう。書き上げたら、一度声に出して読んでみることをおすすめします。
タイミーなら履歴書は不要!
履歴書には、細かいルールや暗黙の了解が多く、作成するのが面倒だと感じているかもしれません。『タイミー』なら、申し込み時にかんたんな登録を済ませれば、履歴書は不要です。面接や登録会への参加もないため、働きたいときにすぐ申し込みして働くことが可能です。
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まとめ
履歴書には、細かい書き方のルールがあるものの、もっとも重要なのは、企業側に読みやすい履歴書を仕上げることです。内容もそうですが、本記事で例として紹介した履歴書を参考に、書いてみましょう。
履歴書を書く時間もないという方は、ぜひタイミーを活用して、働く場所を見つけてください。申し込み先ごとに履歴書を書く手間もかからないため、すぐに働きたい方には、おすすめです。
- タイミーラボ編集部
タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。
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