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履歴書を書く際、通勤時間欄の記入に悩んだことはありませんか?「電車に乗っている時間だけでいいのか」「1分単位で書くべきか」「勤務地が決まっていない場合はどうすればいいのか」など、意外と迷う要素が多いものです。
通勤時間欄は、採用担当者が応募者の体力的な負担や交通費を確認するための重要な項目です。本記事では、履歴書の通勤時間欄の基本的な書き方をはじめ、勤務地が未定の場合や引越し予定がある場合の書き方などを詳しく解説します。
履歴書の通勤時間欄の正しい書き方
履歴書の通勤時間欄の書き方には、明確なルールがあります。採用担当者が見やすく、かつ正確な情報を伝えられるよう、基本的な書き方のポイントを押さえておきましょう。
ドアtoドアで最短ルートの所要時間を書く
履歴書内にある通勤時間欄には、自宅を出てから勤務先に到着するまでの片道の所要時間を記入します。電車やバスに乗っている時間だけを書いてしまうのは間違いです。
正しくは、自宅から最寄りの駅・バス停までの徒歩の時間、電車やバスでの移動時間、乗り換え時間、勤務先の最寄り駅・バス停から勤務先までの徒歩の時間など、すべてを合計した「ドアtoドア(自宅のドアから勤務先のドアまで)」の時間を記入します。また、複数の経路がある場合は、所要時間がもっとも短いルートを選んで記入しましょう。
5分単位で書く
通勤時間は5分単位で記入するのが一般的です。たとえば、実際の所要時間が23分の場合は25分、32分の場合は35分というように、端数は切り上げて記入しましょう。正しく記載することも大事ですが、細かく書きすぎると逆にイメージしづらくなってしまうためです。
また、1時間未満の場合は「0時間30分」のように、「時間」の欄に「0」を記入しましょう。「0」が記入されていないと、記入漏れではないかと勘違いされる可能性があるためです。1時間を超える場合は、「1時間10分」のように記入します。
使用する交通手段も記載する
通勤時間とあわせて、通勤に使用する交通手段も記載することで、具体的な通勤経路を採用担当者に伝えることができます。たとえば以下のように記入します。
車通勤の場合は「自家用車」、バイクの場合は「自動二輪車」、原付バイクの場合は「原動機付自転車」と正式名称で記載します。会社によっては車やバイクでの通勤を認めていない場合もあるため、必ず求人情報で確認しましょう。
こんなときはどうする?履歴書の通勤時間欄の書き方をケース別に紹介
勤務地が未定の場合や引越しを予定している場合、通勤時間欄にはどのように記入すればよいのでしょうか。ここでは、複数のケースごとの正しい書き方を解説します。大切なのは、空欄にせず、情報が正確に伝わるように記入することです。
勤務地が未定(もしくは複数)の場合
勤務地が未定の場合や、勤務地が複数ある場合に、書き方がわからないからといって通勤時間欄を空欄にするのはできるだけ避けましょう。もし希望する勤務地があればそこまでの通勤時間を記入し、とくに希望がなければ最寄りの勤務先までの通勤時間を記入します。その際、どの勤務地を想定しているのかを明記するのがポイントです。
学校から通勤することが多い場合
学生で、学校から直接アルバイト先に向かうことが多い場合は、自宅からの通勤時間と学校からの通勤時間の両方を記入しましょう。
引越しする予定がある場合
引越しする予定がある場合は、引越し先が決まっているかどうかで書き方が異なります。以降、それぞれのケースに分けて解説していきます。
・引越し先が決まっているとき
引越し先が確定している場合は、新住所からの通勤時間を記入します。その際、必ず「新住所より」という但し書きと転居予定日を添えましょう。
・引越し先が決まっていないとき
引越し先は未定だが、採用された場合に引越しを検討している場合は、その旨を明記します。通勤時間欄には「-(ハイフン)」を記入し、想定している通勤時間や地域について補足説明を加えましょう。
フルリモート(在宅勤務)の場合
フルリモートの場合でも通勤時間欄は必ず記入しましょう。一般的な記入方法として、以下の2つがあります。
・通勤時間がないので記載しない場合
フルリモートで通勤時間がない場合は、「-(ハイフン)」を入れておくようにしましょう。
・本社までの通勤時間を記入する場合
時間と共に、「本社までの通勤時間」「本社まで(フルリモート勤務のため参考値)」などと記載するようにしましょう。
どちらの方法を選ぶ場合でも、必ずフルリモート勤務である旨を補足説明として加えることが重要です。
通勤時間がわからないときはどうする?勤務先までの通勤時間の調べ方
正確な通勤時間がわからない場合は、経路検索サービスを活用することで、簡単に所要時間を調べることができます。とくに以下のサービスが便利です。
1. Yahoo!乗換案内(iOS/Google Play)
電車やバスの経路検索に最適
定期券代の検索も可能
電車遅延の情報も通知
2. Googleマップ(iOS/Google Play)
徒歩、自転車、車など、さまざまな手段の所要時間を検索可能
実際の道路状況を考慮した経路検索が可能
住所や建物名から正確な位置を特定できる
そのほかにも、「Jorudan 乗換案内(iOS/Google Play)」「乗換NAVITIME(iOS/Google Play)」「駅探 乗換案内(iOS/Google Play)」など、さまざまなサービスがあります。つかいやすいものを選びましょう。
なお、公共交通機関は時間帯によって運行本数が異なるため、通勤時間を調べる際は、実際に通勤する時間帯で検索するのがポイントです。たとえば始業時間が9時の場合、8時半頃に会社に到着する想定で検索すると、より現実的な所要時間を把握できます。
早朝や深夜など、運行本数が少ない時間帯で検索してしまうと、待ち時間が発生して所要時間も長めになってしまうため注意しましょう。
通勤時間は採用に影響する?
通勤時間は採用の判断材料の一つではありますが、それだけで採否が決まることは基本的にないでしょう。なお、採用担当者は、以下の2つの観点で通勤時間を確認しています。
1.応募者の体力的な負担について
通勤時間が長すぎると、疲労が蓄積して業務に支障が出る可能性があります。片道90分を超えるような通勤時間は「長い」と判断されるでしょう。本人希望欄などに「現職も同様の通勤時間ですが、業務に支障はありません」といった補足を入れることで、採用担当者の懸念をやわらげることができます。
2.会社負担の交通費について
多くの企業では、通勤にかかる交通費を全額もしくは一部負担してくれます。極端に交通費が高額になる場合は、会社にとっても大きなコストになってしまうため、採否に影響する可能性があります。
履歴書で重要なのは、通勤時間よりも自身のスキルや経験、意欲をしっかりとアピールすることです。通勤時間に不安があっても、そのほかの強みで十分にカバーできるでしょう。
また、念の為募集要項の交通費の欄を確認することも大切です。
通勤時間欄以外にも!書き方で迷いやすいポイントを紹介
履歴書には、通勤時間欄以外にも、記入方法に迷う項目がいくつかあります。ここでは、とくに迷いやすい3つの記入欄について、基本的な書き方のポイントを解説します。
趣味・特技欄
趣味・特技欄は、応募者の人となりを知る項目です。趣味は、継続して取り組んでいるものを2~3個程度記入しましょう。「読書」「音楽鑑賞」といった一般的なものでも構いませんが、具体的なジャンルや内容を添えると印象に残るはずです。
特技は、資格や検定で裏付けられるものや、長年の経験で培ったスキルを中心に記入します。可能な限り、業務に活かせる要素があるものを選びましょう。当然ですが、事実と異なる内容は書いてはいけません。
趣味・特技欄の具体的な書き方については、以下の記事で解説しています。参考にしてみてください。
自己PR
自己PR欄は、採用担当者に自分をアピールする重要な項目です。長すぎる文章は読みにくいため、3~4行程度にまとめるのが理想的です。
応募する企業や職種に関連する経験やスキル、また自身の強みなどを、具体的なエピソードとともに記載するのがポイントです。「協調性がある」「責任感が強い」といった抽象的な表現だけでは説得力に欠けるため、それらを裏付ける具体的な実績や行動とともに書くようにしましょう。
自己PR欄の具体的な書き方については、以下の記事で解説しています。
本人希望欄
本人希望欄には、希望する職種、勤務地、給与などの条件を記入します。ただし、あまりに細かい条件を並べすぎると、融通が利かない印象を与える可能性があるため注意しましょう。とくに重視する項目を2~3個に絞って記入し、可能な範囲で柔軟に対応できる旨を添えるのがベターです。
本人希望欄の具体的な書き方や正しい記入方法については、以下の記事で解説しています。
まとめ
履歴書の通勤時間欄は、採用担当者が応募者の通勤負担や交通費を判断する重要な項目です。基本的なルールとして、ドアtoドアの最短所要時間を5分単位で記入し、使用する交通手段も併記します。勤務地が未定の場合や引越し予定がある場合など、特殊な状況では必ず補足説明を加えましょう。
通勤時間は採用の判断材料の一つですが、それだけで採否が決まることはまずありません。通勤時間が長いなどの懸念があったとしても、自身のスキルや経験、意欲をしっかりアピールすることで十分にカバーできます。この記事を参考に、伝わりやすい履歴書を作成してください。
- タイミーラボ編集部
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