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アルバイトやパートの給料が振り込まれるタイミングや、税金や社会保険の項目で、なぜこんなに多くの金額が給料から引かれているのかについて、気になっている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、アルバイトの給料日、給料が振り込まれるタイミング、給料から引かれる税金・保険料などについて解説します。
アルバイトの給料日はいつ?
労働基準法において給料の支払いは、「月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」とされています。一般的なアルバイトでは、締め日を「月末」、支払日を「翌月25日」としているケースが多い傾向です。
締め日とは、1カ月や1週間など、働く期間をある程度区切り、その期間分の給料をまとめて支払ってもらう際に、定められた区間の最終日のことを指します。たとえば、1カ月単位で給料をもらう場合は、月末が締め日となり、日曜から月曜の1週間単位で給料をもらう場合は、月曜が締め日となるなどです。また、支払日とは、締め日に確定した給料が支払われる日のことを指します。
締め日と支払日の具体的な日付は、会社によって異なるため、あらかじめ確認するようにしましょう。
(出典:労働基準法 第24条(賃金の支払い)②)
月払いの場合
アルバイトやパートの場合、月単位で給料を支払う「月払い」が一般的です。
たとえば、「月末締め・翌月25日払い」のアルバイトを8月1日から始めた場合、締め日は「8月31日」となり、「8月1日~8月31日分」の給与計算が行われたあと、「9月25日」に8月分の給与が支払われます。
また、8月30日から勤務開始した場合は、「8月30日〜31日」の2日間で計算され、「9月25日」に給与が支払われます。
週払いや日払いの場合
アルバイトやパートの給料の支払いは、「月払い」だけではありません。日雇いバイトや短期バイトなどでは「週払い」や「日払い」の場合もあります。「週払い」「日払い」の締め日・支払日の例は、以下のとおりです。
週払い | ・毎週1回締め日が設定されており、締め日の翌週または翌々週が支払日の場合が多い |
日払い | ・締め日は、働いたその日のうちに設定されているが、支払日は会社によって異なる ・働いたその日のうちに給料を受け取りたい場合、「即日払い」の求人を探すと良い |
支払日が休日の場合は?
給料は、基本的には支払日に振り込まれます。支払日が休日と重なる場合は、休日の前後どちらかが支払日に変わります。
たとえば、支払日が「日曜日」の場合、2日前の「金曜日」または1日後の「月曜日」に支払われるのが一般的です。さらに、休日の前後が祝日に当たる場合、休日・祝日の配置によっては3日以上支払日が前後するケースもあります。支払日が休日・祝日の前後どちらになるかについては会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
タイミーの場合、いつ給料が支払われるの?
タイミーの場合、報酬が確定すれば24時間・365日いつでも振り込み申請することが可能です。登録いただいた銀行口座に振り込まれます。
なお、即日振り込みされない場合には、基本的に毎月12日前後から15日までの間に、前月分の給料が登録した口座に支払われます(タイミー上で給料日としています)。
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即時振込・給料日とは?
給料が振り込まれるのは何時?
厚生労働省の行政通達では、「給料は、支払日の午前10時までに引き出せるようにしておくこと」とされています。そのため、給料支払日の前日中までに振り込みの手続きを済ませ、銀行の営業開始時間である午前9時から引き出せるようになっているケースが多いです。また、会社によっては、支払日当日の午前0時に引き出せる場合もあります。
ただし、この通達はあくまで原則であり、必ず守らなければならない規則というわけではありません。なかには、経理担当者が支払日当日の午前中または午後に銀行の窓口やATMで給料の振り込みを行うケースもあるため、引き出せるタイミングが遅れることもあります。
アルバイトの給料から引かれる税金・保険料には何がある?
実際に時給で提示されている額と、実際にもらえる金額が異なるのに疑問を感じたことはありませんか?それは、給与から税金が引かれているからです(これを手取り額と言います)。
アルバイト先から給料の支払いがあった際、給与明細も一緒に渡されるはずです。給与明細には、給与の支給額のほか、通勤手当やさまざまな税金、保険料の項目が記載されていますが、その金額は人によって異なります。
ここからは、アルバイトの給料から引かれる「所得税」と「住民税」「社会保険料」について、解説します。勤め先からもらっている給与明細を確認しながら、それぞれくわしくみてきましょう。
所得税ってなに?
所得税は、正社員・アルバイトなどの雇用形態や扶養する家族がいる・いないにかかわらず、年収103万円をこえる人が必ず支払う税金です。
一方、年収103万円以下で働いている人には所得税はかかりません。そのため、所得税がかからないように働きたいという人は、年収を103万円以下(月収8万5,000円以内)で働くようにしましょう。
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住民税ってなに?
「住民税」は、所得額にかかわらず、納税義務者に対して一定の割合で課税されます。
住民税は、アルバイトなどで得た給与所得が年収100万円以下におさえることができれば、課税されることはありません。ただし、課税されるかどうかのラインは居住地のある自治体によって異なるので注意が必要です。
▼住民税についてくわしく知りたい方はこちら
社会保険料ってなに?
社会保険とは、「年金保険」「医療保険」「雇用保険」「介護保険」「労災保険」の5種類を指す公的な保険のことです。以下の条件に当てはまる人以外は、社会保険加入の対象となるため、給料から社会保険料が引かれます。
●社会保険加入に該当しない人
- 日雇いバイトの労働者
- 2ヵ月以内の雇用
- 所在地が一定でない事業所での雇用
- 季節的業務(4ヵ月以内)での雇用
- 臨時的事業の事業所での6ヵ月以内での雇用
- 学生
もし給料が振り込まれていなかったら……?
続いては、給料日に給料が振り込まれていなかった場合の対処法について解説します。
給料日を確認する
まずは、給料日を確認しましょう。初めての給料日を迎える場合、自身が認識している日付と正しい支払日を間違えて認識している可能性があります。また、支払日が休日・祝日であるため前後したり、振り込むタイミングによって引き出せる時間が遅れたりすることも考えられます。ほかにも、銀行のシステムトラブルにより、給料が口座に振り込まれないということもありえます。
就業規則や雇用契約書などを確認したり、同僚・先輩・店長などに直接確認するなどして、正確な支払日を確認するようにしましょう。
仕事先の経理担当者に確認・相談する
給料日を正しく認識しているにもかかわらず、振り込まれていない場合は、会社の経理担当者、もしくは責任者や店長などに相談しましょう。相談方法は、電話、対面、チャットツール、メールなど、どの連絡手段であっても問題ありません。
それでも振り込んでもらえない場合
会社の経理担当者などに相談したうえで給料が未払いの場合や、勤務先に取り合ってもらえない場合は、労働基準監督署・ハローワークに相談します。このとき、未払いを証明する書類や証拠があれば、準備しておきましょう。証拠となる主な書類は、以下のとおりです。
- タイムカード
- シフト表
- 就業規則や給与規程 など
タイムカードなどがない場合は、スケジュール帳、日報、アルバイトへの行き帰りを証明できる交通系ICカードの利用履歴などがあれば、証拠として利用できる場合もあるので保存しておきましょう。
アルバイトの給料についてのよくある質問
Q.給料を手渡しで支給されることはある?
会社によっては、給料を手渡しで支給するところもあります。「手渡し=違法」「手渡し=問題のある会社」と勘違いしている人も多いかもしれませんが、個人経営の店で働いている場合や、イベントスタッフ・警備員などといった日雇いバイトの場合は、給料を手渡しされることも珍しくありません。
ただし、給料が手渡しの場合、いくら渡してもらったのか証明することができません。そのため、給料明細書と手渡しされた金額が合っているかどうか、必ずその場で確認するようにしましょう。あとから相違を伝えるとトラブルになる可能性があるため、その場で確認するのがおすすめです。また、給料袋の紛失、持ち帰る際の盗難にも注意が必要です。
Q.給料を前借り・前倒しでもらうことは違法?
給料の前借り・前倒しは、非常時であれば労働基準法で認められています。
「労働基準法第25条」では、「労働者が出産・疾病・災害などといった緊急の理由がある場合においては、賃金支払期日前であっても、使用者(雇用主)はすでに行われた労働に対する賃金を支払わなければならない」と定めています。
万が一、病気や怪我、災害などによって急なお金が必要になった場合は、勤め先に相談してみましょう。
(出典:厚生労働省「労働基準法第25条(非常時払)について」)
Q.アルバイトを辞めたあとの給料は、どのように支払われる?
給料日前にアルバイトを辞めた場合であっても、辞めるまでに働いた分の給料は、通常どおり、支払日に支払われます。手渡しの場合は、基本的に給料を受けとるために職場を訪問しなければなりません。ただし、引っ越しなどの特別な事情があれば振り込み対応してくれる会社もあるので、辞めることが決まった時点で給料の受け取り方法について確認しておくとよいでしょう。
また、アルバイトを無断で辞める「バックレ」をした場合、働いた日までの給料は支払われますが、民法の「不法行為」に該当する可能性があります。場合によっては、会社から損害賠償を請求される恐れもあるため、「アルバイトを辞めたい」と思ったら、正直に退職意思を伝えたうえで、円満に退社しましょう。
まとめ
一般的なアルバイトでは、給料の締め日を「月末」、支払日を「翌月25日」としているケースが多い傾向です。ただし、支払日が休日・祝日に当たる場合は、支払日が3日以上前後する可能性もあるため、注意が必要です。また、年収が103万円をこえると、給料から所得税が差し引かれます。給料から差し引かれるお金はほかにも、住民税や社会保険料もあるため、給与明細を確認して自身の給料をしっかり把握するようにしましょう。
- タイミーラボ編集部
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