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「アルバイトを掛け持ちしようかな」「パートを増やしたい」などと考えたことはありませんか? 働き方改革推進の一環として副業や兼業を解禁する企業が増えたことで、近年では、仕事の掛け持ちやダブルワークをする人が増えてきました。
とはいえ、仕事を掛け持ちする際は、きちんとスケジュール管理をしておかないと、予定が重なってしまったり、プライベートの時間が取れなくなったりする可能性があります。
そこで今回は、アルバイトやパートを掛け持ちするメリット・デメリットのほか、掛け持ちする際に注意したいポイントなどについて、わかりやすく紹介します。
アルバイトやパートを掛け持ちするとは?
アルバイトやパートを「掛け持ちする」とは、2つ以上の勤務先で働くことを意味します。同じ意味として「ダブルワーク」と表現することもあります。
ほかにも、似たような言葉に「副業」があります。「掛け持ち」とほぼ同義にはなりますが、「副業」は会社に属している人が、会社からの給与とは別に副収入を得ている場合に使うことが多いです。
「掛け持ち」「ダブルワーク」「副業」のほか、「兼業」といった言い方もありますが、どれも明確な定義があるわけではありません。多少の差異はあってもほぼ同じ意味を持つ言葉として使われています。
アルバイトやパートを掛け持ちするメリット
では、アルバイトやパートを掛け持ちするメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。4つのメリットについて、順に紹介します。
社会経験が積める
社会経験とは、一般的には「社会に出て仕事に従事することで得られる経験」という意味。実務経験はもちろんのこと、仕事を通じて幅広い世代の人と関わりを持つことも、社会経験のひとつといえます。
社会に出て仕事を掛け持ちして働くことになれば、店長や上司、後輩、顧客など、仕事を通じて関わる人が一層広がり、多くの社会経験を積むことができるでしょう。また、さまざまな人と出会うことで、普段の生活では得がたい刺激やアドバイスをもらえ、自分の価値観や仕事をする姿勢によい影響を与えてくれるかもしれません。
社会経験を積むことで、自立した社会人としての自覚や仕事に対する責任感なども培われていくでしょう。
スキルアップが望める
仕事を掛け持ちすることは、スキルアップにもつながります。
たとえば、イベントスタッフと飲食業の仕事を掛け持ちすれば、接客に伴う言葉づかいのスキルやコミュニケーション力を磨くことができるでしょう。また、データ入力と電話対応の仕事を掛け持ちすれば、オフィスワークに関連するスキルを複合的に伸ばすことができます。
このように、仕事を掛け持ちすることで、一つのバイト先では得られなかったスキルを身につけることができたり、一つの業種に特化してスキルを磨いていくことができたりします。
人脈が広がる
仕事を掛け持ちすると、仕事で関わる人数が増えるため、自然と人脈も広がります。人脈が広がれば、気の合う友人が見つかるかもしれませんし、仕事や私生活に役立つ情報交換ができることもあります。
また、人とのつながりがもたらすメリットは、何か困ったことがあれば頼れる人と出会えたり、新しい仕事を探しているときに声をかけてもらえたりと、数多くあります。人の縁は、お金で買えないものです。
収入が増える
仕事を掛け持ちすれば、一つの勤務先で働くよりも収入が増えます。アルバイトやパートを掛け持ちする人の多くが、「まずは収入を増やすために掛け持ちする」という理由ではないでしょうか。
収入が増えれば、生活費やプライペートに使えるお金が増えることになり、生活に余裕が生まれるかもしれません。また、収入の一部を、家族への仕送りや自分の将来のための貯金に充てることもできるでしょう。
ただし、お金がほしいからといって、無理な働き方にならないよう、気をつけましょう。
アルバイトやパートを掛け持ちするデメリット
アルバイトやパートを掛け持つ際には、気をつけておきたいデメリットも存在します。以下、どのようなデメリットがあるかについて、確認しましょう。
シフトやスケジュールの調整に苦労する 〜ダブルブッキング〜
仕事の掛け持ちをすることで、シフトやスケジュールの調整が難しくなります。
たとえば、A社とB社でアルバイトを掛け持ちしているとしましょう。
A社とB社の両方から、「◯日の△時からシフトに入ってほしい」という相談が来るかもしれません。また、すでにA社で勤務することが決まっている時間にもかかわらず、誤ってその時間を空き時間としてB社にシフトを提出してしまうといったことも起こり得ます。
このように、アルバイトやパートを掛け持ちするということは、それだけシフトやスケジュールの管理が複雑になるといったことを覚えておきましょう。
ストレスや疲労がたまりやすい
仕事を掛け持ちすると、単純に労働時間が増えることになるので、ストレスや疲労もたまりやすくなります。
疲れが取れないまま仕事を続けていると、体調を崩してしまうかもしれません。そのため、アルバイトやパートを掛け持ちする際には、自分の身体を第一に考え、シフトを調整するように心がけましょう。
アルバイトやパートを掛け持ちする際の注意点
仕事を掛け持つ際に、事前に確認しておくことがあります。アルバイト先とトラブルになったり、思わぬ手間や金銭的負担が発生したりする可能性があるため、しっかり確認しておきましょう。
注意点①:掛け持ちが可能かどうか事前に確認する
まずは、掛け持ちして働こうと考えているすべての勤務先に、「掛け持ちが可能かどうか」について確認しましょう。会社によっては、就業規則で掛け持ちや副業を禁止しているところもあります。就業規則には、「同業他社(競合)との掛け持ちはNGだが、他業種ならOK」など、細かくルールが決められているケースも。
とはいえ、会社に事前に確認をしたり、掛け持ちすることを報告したりすることは、法律で定められているわけではないため、義務ではありません。ただし、報告をせずに仕事を掛け持ちした際に、会社の機密情報が外部に漏れたなどのトラブルが起きたら、会社に内緒で仕事を掛け持ちしていたことが火種となり、情報を漏らした犯人として疑われてしまう可能性があります。
トラブルを避けるためにも、仕事を掛け持ちする際には事前に会社に確認を取り、掛け持ちをすることを報告するようにしましょう。
注意点②:機密情報を社外に漏らさないようにする
アルバイトやパートの掛け持ちで2つ以上の勤務先に所属している際には、片方の仕事内容や業務についてもう一方の勤務先で話してしまったり、仕事の資料を広げてしまったりしないように注意しましょう。
たとえば、オフィスワークと飲食店でのアルバイトを掛け持ちしているケースで考えてみます。飲食店での仕事の休憩時間にオフィスワークでの仕事の資料を広げて確認するようなことは、避けるようにしましょう。また、逆にオフィス勤務の際に、飲食店でこれから提供予定のメニューの話やほかのスタッフの話をすることも、もちろんNGです。
こうした行為は、情報漏えいと見なされてしまう可能性があります。自分で意図したものでなくても、機密保持義務違反や不正競争防止法違反により損害賠償請求や懲戒処分などの罰則を受けることになるケースもあります。十分に気をつけたうえで、勤務するようにしましょう。また、仕事で知り得た機密情報は、掛け持ち先だけでなく、たとえ家族や親しい友人であっても伝えてはいけません。
注意点③:年収に注意
仕事の掛け持ちを考える際には、年収にも注意が必要です。
アルバイトやパートで得た所得が年収103万円をこえてしまうと、超過分に対して所得税が発生します。また、親や配偶者の扶養から外れることで、税負担が増えるという恐れもあります。
そのため、扶養内で働きたい場合には、年収103万円をこえないようにスケジュール調整をする必要があります。扶養を外れて働く場合は、扶養を外す手続きが必要となるので、事前に親や配偶者に話しておきましょう。
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注意点④:確定申告が必要
所得を得ている人にとって年末調整や確定申告は、所得税を確定させるために必要な手続きです。勤務先が一つの場合は、勤務先の会社が年末調整をしてくれるため、自分で確定申告をする必要はありません。
しかし、年末調整は一つの会社でしか行えないため、掛け持ちをして働いている場合は、もう一方の勤務先の所得税を決めるに当たり、自分で確定申告をする必要が出てきます。
ただし、以下2つの条件のうち、どちらかに当てはまる場合は、確定申告は不要です。
- 2つ目以降の勤務先の収入総額が、年収20万円以内の場合
- 2つ目以降の勤務先の収入総額が20万円以上であっても、その年に得たすべての所得が150万円以内の場合
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アルバイトやパートを上手に組み合わせて掛け持ちするコツ
アルバイトやパートを上手に掛け持つためには、いくつかのポイントがあります。それぞれくわしく解説していきましょう。
コツ①:優先順位をつけて働く
仕事の掛け持ちをする際には、一つをメインの勤務先、もう一つをサブの勤務先と決めて、管理するのがおすすめです。
時給・業務内容・勤務時間などを総合的に考え、どちらの仕事をメインにするか決めておくことで、スケジュール管理がしやすくなります。また、どちらの仕事も同じシフト量をこなそうと、頑張り過ぎて体を壊すといった心配も少なくなります。
コツ②:スケジュール管理をきちんと行う
スケジュール管理を怠ると、以下のようなミスを誘発してしまいます。
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こうしたミスを犯さないためにも、スケジュール管理はしっかり行いましょう。たとえば、週に1度はスケジュールを見直す日を決め、その先1週間の予定を頭に入れておくなど、スケジュールを確認する、見直すということを習慣づけるようにしていきましょう。とはいえ、自分の記憶力だけでは限界があります。「Google Calendar」などのタスク管理アプリを活用するのもおすすめです。
コツ③:掛け持ちしやすい仕事を選ぶ
掛け持ちしやすい仕事の組み合わせを考えることも大切です。たとえば、勤務時間が夕方以降のアルバイトを2つ掛け持ちしたとしても、勤務できる時間に偏りがあるため、収入やシフトを増やすことは難しくなります。
しかし、以下のように、メインとするアルバイトと異なる勤務時間や業種のアルバイトを選ぶことで、上手に掛け持ちすることができるようになります。
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また、配送業を2つ掛け持ちしたり、デスクワークと事務仕事を掛け持ちしたりというように、似ている業種の仕事を掛け持ちすることもよいでしょう。ただし、力仕事ばかりでは体力が続かなくなってしまったり、同業種の掛け持ちでは仕事の線引きが曖昧になってしまう可能性があります。
仕事のメリハリをつけたり、上手く気持ちを切り替えたりするためには、接客業×事務仕事、配送業×在宅ワーク、デスクワーク×力仕事など、ジャンルや分野の異なる仕事を組み合わせてもよいでしょう。
コツ④:仕事を詰め込み過ぎないようにする
「せっかくアルバイトを掛け持ちするなら、たくさん収入を得たい」という気持ちになることは理解できます。しかし、無茶な働き方をして体調を崩し、長期的に仕事を休むようなことになってしまっては本末転倒です。
そのため、休息日や休日は必ず設けるようにしましょう。どのような仕事をするにしても、身体が資本。掛け持ちで仕事をするうえでは、仕事を詰め込みすぎないことも重要なポイントの一つです。
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いきなりたくさんの仕事を掛け持ちしようとはせず、まずは短時間からスタートするのはいかがでしょうか。
- タイミーラボ編集部
タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。
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