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アルバイトやパートとして働いている中で、「今後正社員になれる可能性はあるのだろうか」と、考えている人もいるのではないでしょうか。そんな人に紹介したい制度が、「正社員登用制度」です。
正社員登用制度とは、アルバイトをはじめとした「非正規雇用」から「正社員雇用」に切り替えるための制度のこと。
実際に、タイミーでも正社員登用された事例もあります↓
本記事では、制度の内容や、正社員登用されるための条件・流れについて、わかりやすく解説します。
正社員登用制度とは?
「正社員登用(せいしゃいんとうよう)」とは、 アルバイト、パートなどの「非正規雇用」の従業員を「正社員雇用」に切り替えるための制度です。
アルバイトとして働いている会社に正社員登用制度がある場合、「アルバイトから正社員になりたい」と考えている人にとっては、メリットのある制度です。また、会社にとっても、人柄や能力を把握したうえで正社員を雇うことができるため、人材とのミスマッチを防ぐことができます。
正社員登用制度がある会社・ない会社がある
ただし、すべての会社に正社員登用制度があるとは限りません。正社員登用制度は、会社によって採用されている場合と採用されていない場合があるため、事前確認をする必要があります。
厚生労働省が発表している調査によると、正社員登用制度が採用されている企業の割合は「77%」となっており、「3社のうち2社以上」が、制度を採用していることがわかります。(参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和3年2月)の概況」)
「正社員登用制度があるなら利用したい」「正社員登用制度があるところで働きたい」と考えている人は、まずは勤め先に確認したり、募集要件をチェックしてみましょう。
正社員登用されるための条件は?
会社によって正社員登用に必要な条件や求められるスキルは異なりますが、多くの企業に共通して求められる条件は、以下の4つが挙げられます。ただし、これらはあくまで目安のため、正社員登用を目指すのであれば、勤め先に「どうすれば正社員登用されるのか」と、条件や方法を事前に確認しましょう。
条件①社員と同等の業務を行うことができる
1つ目の条件は、社員と同等の仕事を行えるようになる見込みがあることです。
効率的に業務に取り組みことができ、業務の完成度が高い場合は、正社員登用される可能性が高くなります。「業務の質・スピードの向上、報・連・相の徹底」を意識してみましょう。
条件②同僚やチームとともに目標達成に向けて努力できる
2つ目は、同僚やチームとともに目標達成に向けて努力することができるという条件です。正社員登用されるためには、同僚やチームと協力しながら目標達成に向けて努力できることが重要な要素となります。正社員になると、パートやアルバイトで勤務していたとき以上に、周りの同僚・チームメンバーと協力して業務を行う機会が増えるからです。
目標達成のためには、ひたむきに努力でき、周りの人たちに好影響を与える人材であれば、会社側も「正社員として働いてもらいたい」と考えてくれる可能性が高くなります。普段のアルバイト業務で「コミュニケーションスキル」や「リーダーシップ」などを発揮できれば、よいアピール材料になるので、意識してみましょう。
▼コミュニケーションスキルを高める方法は?
条件③職場内での人間関係が良好である
3つ目は、職場内での人間関係が良好であるという条件です。アルバイトから正社員になった場合は、責任ある立場やポジションに就くこともあります。
そのため、同僚や社員との人間関係が良好かどうか、円滑にコミュニケーションがとれるかどうかについても、正社員登用の条件となります。正社員登用を目指す場合は、職場の人にしっかりあいさつしたり、丁寧に頼みごとをしたり、仕事を快く引き受けたりするように意識してみましょう。
条件④普段の勤務態度が真面目で仕事に対して熱意がある
4つ目は、「勤務態度」に関する条件です。普段の勤務態度が真面目で、意欲を持って業務に取り組むことができているかどうかについても、正社員登用のための判断材料となります。
熱意があるというのは、「やる気だけあればOK」という意味ではありません。自ら進んで手伝える業務がないかを確認し、依頼された業務を責任持って行えるかどうかといったことです。また、上司に「正社員になりたいと考えている旨」を伝えることも、熱意を伝える有効な手段です。
どの条件も仕事をするうえで基本的な項目になりますが、その基本をいかに徹底できるかが正社員登用されるためのキーポイントになります。
正社員登用までの流れ
よりイメージを明確にするために、正社員登用されるまでの流れについて紹介します。
ステップ①上司や社員に正社員として働きたい旨を相談
まずは、上司や関わりの多い社員に、「正社員になりたい」という意思表示をしましょう。しっかりと意思表示することで、仕事へのやる気をアピールできますし、正社員登用のために必要なスキルや現状の課題点を上司に聞くことができるケースもあります。
ステップ②仕事の実績を積み重ねる
正社員になりたいという意思表示をしたあとは、勤め先が定める制度の基準に沿って「必要な実績」を積み上げ、「求められるスキル」を身につけられるよう、努力しましょう。もちろん結果も大事ですが、意欲的にスキルを向上させようとする姿勢を見せることも重要です。
ステップ③面接や筆記試験などを受ける
会社によっては、正社員登用の際に、面接や筆記試験が必要となる場合があります。仮に、面接や筆記試験があると伝えられた場合は、友人や同僚に協力してもらって面接練習をしたり、筆記試験の勉強をコツコツ進めたりするなど、「万全の状態」で臨めるように準備しておきましょう。
面接では、「なぜ正社員になりたいのか」「正社員になったらどういうことを実現したいのか」などの質問をされる可能性あります。答えに詰まってしまわないよう、どう返答すべきかを事前にイメージしておくようにしましょう。
ステップ④雇用契約などの確認後、正社員として勤務
会社の定めた基準をクリアできたら、いよいよ正社員として「雇用契約」を結ぶことになります。その際、しっかりと契約内容を確認するようにしましょう。
具体的には、勤務時間・勤務日数、給与面、福利厚生、有給休暇の取得方法などについて、最低限チェックしましょう。正社員になったあと、「想像していた働き方とちがった」などといったことにならないように、雇用契約内容の確認は怠らないよう心掛けましょう。条件に問題がなければ契約を締結し、「正社員」として勤務することになります。
正社員登用を活用するメリット
正社員登用を活用するメリットは、大きく分けて3つあります。それぞれくわしく見ていきましょう。
メリット①社会保険や給与面での安定が期待できる
正社員登用されることで、社会保険に加入できる、福利厚生の範囲が広がるといったことが期待できます。もちろん、パートやアルバイトであっても社会保険に加入することはできますが、働き方によっては加入条件に満たない人もいます。
シフト制とは異なり、毎月の給与がある程度固定されるため、家計管理などもしやすくなります。また、一般的に正社員として働いていると、アパートやマンションの賃貸契約やクレジットカードの審査なども通りやすいといわれています。
メリット②業務内容を理解した状態で働くことができる
アルバイトとして働いていた職場で勤続できるため、ある程度の業務内容を把握したうえで働くことができます。そのため、業務を円滑に進めることができ、別業種や管理職などへのキャリアアップにつながりやすくなります。また、業務内容と自分の性格・得意・不得意とのミスマッチも、ある程度防ぎやすくなります。
メリット③職場の雰囲気がわかっているため働きやすい
働くうえで「どんな仕事をするか」と同じくらい大切なのは、「誰と働くか」です。アルバイトやパートとして働いていた職場で正社員登用を目指す場合は、ある程度職場にどんな人がいるのか、どんな上司・同僚・後輩と一緒に働くことになるのかを理解したうえで働くことができます。
すでに職場の人とコミュニケーションが取れている状態で正社員として働きはじめることができるため、人間関係におけるトラブルなどが起きづらいといったメリットがあります。また、業務上わからないことがあった際に質問しやすいといった点も、大きなメリットであるといえます。
正社員登用のデメリット
正社員登用には、メリットだけでなくデメリットも存在します。正社員登用されるメリット、デメリットの双方をしっかり吟味していきましょう。
デメリット①業務量や求められる成果が増える
正社員として雇用されることになれば、アルバイトのときよりも、業務に対する「責任」が大きくなる傾向があります。また、正社員になることで「任せられる業務量」と「求められる成果」が増えることも予想されます。ただ、「やりがいが増える」と言い換えることもできるため、人によってはメリットと捉えることができるケースもあるでしょう。
デメリット②転勤・異動の可能性もある
会社や勤務形態によっては、転勤になったり、部署異動になったりする可能性もあります。パートナーや同居人がいて転勤が難しい場合は、事前に「転勤の有無」を確認しましょう。また、部署異動になった場合は、業務内容が大きく変わってしまうこともあるため、その点についても留意しておきましょう。
アルバイトと正社員では業務内容が異なる場合があります。そのため、必ずしもアルバイトと同じ業務内容を担当できるわけではないことは知っておきましょう。
デメリット③トラブル対応や繁忙期の残業・休日出勤の可能性
基本的に、アルバイトの場合は「自分が働ける時間」に働くことができますが、正社員になると急なトラブル対応や残業、休日出勤をしなくてはいけないケースも起こり得ます。
とくに、勤め先の繁忙期や決算期前は、早出や残業などで勤務時間が増える可能性があるので、覚えておきましょう。
正社員登用は辞退できる?
正社員登用は、あくまで正社員を希望する個人と会社の双方の合意で成り立っており、強制力がないため、基本的には辞退しても問題ありません。
しかし、双方が合意したあとに、辞退してしまうと、トラブルの元になりかねません。そのため、正社員登用を辞退するかどうか迷っている場合には、双方の同意前に「正社員として働く場合、この点が気になっていて、判断に迷っている」など質問をし、会社とよく相談するようにしましょう。
まとめ
今回は、正社員登用制度の概要やメリット・デメリットについて解説しました。現在のアルバイト先で正社員になりたいと考えている人もいる一方、正社員として働きたいと思える仕事にまだ出会えていないという人もいるのではないでしょうか。
「タイミー」では、スキマ時間に働けて、さまざまな業種の仕事を体験することができます。タイミーをうまく活用し、正社員として働きたいと思える職場探しをしてみてはいかがでしょうか。
- タイミーラボ編集部
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