タイミー通信

誰もが安心安全に、誇りを持って働ける世界に向けて【フリーランスサミット2023開催レポート】

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誰もが安心安全に、誇りを持って働ける世界に向けて【フリーランスサミット2023開催レポート】

目次

2023年5月19日〜22日と4日間にわたって行われた「フリーランス全国サミット」。第一回となる本サミットは、セミナーや参加型研修、表彰式などのプログラムを通じて、フリーランスの現状・実態を捉え、多方面からの課題解決に向けてつなげていくことを目的に開催されました。当社もスポットワークサービスのプラットフォームとして2日間登壇。多くの著名な方々とセッションいたしました。

「フリーランスの方々が、安心安全に夢を実現できる世界」を叶えるために、サービス提供側としてどのような姿勢であるべきなのか。本記事では、その様子をレポートします。

DAY2フリーランスの夢実現ケーススタディ〜2023年各業界でプロをめざす人たちへ〜
  • エイチタス株式会社 代表取締役 原 亮氏(司会)
  • 日本労働組合総連合会 会長 芳野 友子氏
  • 紀尾井町戦略研究所株式会社 代表取締役社長 別所 直哉氏
  • ドローンカメラマン 高水 はるか氏
  • 脚本家 湯原 磨子氏
  • 株式会社タイミー 代表取締役 小川 嶺
DAY3プラットフォームが果たす役割、DXでフリーランスが安心で対等に働ける世界へ
  • 日本外国特派員協会会員・労政ジャーナリスト 大野 博司氏(司会)
  • 労働政策研究・研修機構 統括研究員 呉 学殊氏
  • 法政大学法学部法律学科教授 沼田 雅之氏
  • 株式会社タイミー 執行役員 スポットワーク研究所所長 石橋 孝宜

※本記事は、「フリーランス全国サミット」で実施されたプログラム『フリーランスの夢実現ケーススタディ〜2023年各業界でプロをめざす人たちへ〜』および『プラットフォームが果たす役割、DXでフリーランスが安心で対等に働ける世界へ』の講演内容を元に構成しております。

DAY2:フリーランスの夢実現ケーススタディ〜2023年各業界でプロをめざす人たちへ〜

DAY2:フリーランスの夢実現ケーススタディ〜2023年各業界でプロをめざす人たちへ〜

本講演では、簡単な概要説明後、フリーランスとして活躍されている高水さん、湯原さんにお話しいただきました。

迷いはなかった。ひたすら行動し続けて掴んだ夢(高水氏

私は現在、フリーランスでドローンカメラマン(ドローン操縦者)をしています。元々会社勤めをしており、旅行やアウトドアが大好きでさまざまな場所へ飛び回っていました。しかしコロナ禍で働き方がガラッと変わったのをきっかけに自分のキャリアを見つめ直したんです。当時CMやテレビなどで流れていたドローンの空撮映像を見て「これだ!」と思い、すぐにドローン操縦のライセンスを取得しました。もともとドローンは興味があったのと、ずっと同じ会社で働くつもりもなかったので、自分のキャリアや仕事の将来性などを考えフリーランスへと転身しました。

迷いはなかった。ひたすら行動し続けて掴んだ夢(高水氏)もちろん経験ゼロの私はなかなかお仕事をもらえる状態ではありません。まずは人脈を作ろうと思って、色々な集まりに参加しては「ドローンで映像に関わる仕事がしたい」と言い続けてました(笑)。会社員だったら毎月給料が振り込まれ、福利厚生もありましたが、フリーランスになり一気にそれがなくなったのが一番大変でした。会社員時代の貯金を切り崩しつつ、どこへ行くにもドローンを持って操縦の経験を積んでいきました。そんな中でタイミートラベルで鹿児島県に訪問したのですが、事業者様と意気投合し「プロモーション動画作らせてください!」とお伝えし、このような動画を作成しました。私は都会より地方の方がが好きだったこともあり、将来的には地域密着型のお仕事をしていきたいと思えたきっかけにもなりました。


【宮原光製茶】鹿児島県 知覧町【お茶畑🌱】

お仕事のご依頼・ご相談はコメントまたはDMよりお願いします。https://preview.studio.site/live/rROnDb9kaA/1鹿児島県<知覧町>にある宮原光製茶さんの映像を作成させて頂きました。鹿児島は全国第二位のお茶の産地とも知られ、冬が暖かく春の訪れが早い南国鹿児島では、毎年「日本一早...

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フリーランスになった時は「映画のエンドロールに自分の名前が載ること」を目標に自分なりに行動してきましたが、ありがたいことに今年8月公開の映画で叶うことになりました。これからは、指名していただけるようなお仕事をどんどん増やしていきたいです。

家族に支えられ、自分のペースで少しずつ夢に向かう(湯原氏

私は小さい頃、親の勧めでタレント養成学校に通っていたのですが、当時は向いてないと思っていつの間にかやめてしまって。その後結婚・出産を経験し、子供が巣立ったタイミングで「あの頃叶えられなかった、芸能関係のお仕事に挑戦してみようかな」と思ったんです。ただ、タレント養成学校に通ってるうちに、脚本を読み解く作業の面白さに気づきました。世の中に対する不満であったり、いろいろな社会的な問題が起きたときの怒り、そんな自分の思いや考えを何か形にしていきたいと感じるようになって。そこで、タレント養成学校の先生に直接脚本の基礎を学びながら、少しずつ取り組んでいきました。最近、舞台脚本を手がけまして、そこから少しずつですがお話をいただけるようになっています。

家族に支えられ、自分のペースで少しずつ夢に向かう(湯原氏)

ずっと会社員をしていたので、フリーランスに飛び込むのは勇気が必要でしたが、子供たちが「家計との両立が難しければ手伝うよ」と背中を押してくれました。そこで、脚本を書きつつ、空いた時間にタイミーで仕事をしつつ、無理のない範囲でのびのびと取り組んでいます。

素敵なご縁に恵まれてここまでやってきましたが、やっぱり自分の名前を示してお仕事をいただくのは難しいことです。そこで、今、ある賞に応募しようとしています。落選すると落ち込んでしまうんではないかと諦めかけたんですけど(笑)、まずは踏み出していかないと、評価というのは得られないんだなと思いまして。人脈だけではなく、ある程度の知名度も必要だと思いますし、いろいろ視野を広げていきたいと思っています。

フリーランスが活用するプラットフォームとしての方針

その後、小川よりプラットフォーマーとして目指している世界やフリーランスの方への支援について講演。その後、芳野さん、別府さんから本セミナーの感想および決意を表明いただきました。

株式会社タイミー 代表取締役 小川嶺:

株式会社タイミー 代表取締役 小川嶺

働きたい時間と働いてほしい時間をマッチングする、スキマバイトサービス「タイミー」は現在、利用者のうち約8%がフリーランスの方々です。時間の縛りがほとんどないフリーランスの方にとって、空いている時間をどう活用するのかは非常に重要です。タイミーを活用いただくことで、賃金を確保しながら、かつ、夢へのスキル磨きを実現できると考えています。フリーランス新法が成立し、取引条件の明示化など労働環境が守られているとは思いますが、「条件の明示」や「給料の即時振り込み」をいち早く手がけていた我々としても、このようにフリーランスの方々が守られる世の中になっていくことは非常に嬉しいです。

また、先ほどもお話がありましたが「タイミートラベル」という事業も展開しております。「第二の故郷を見つける」というコンセプトで、その地方の観光や交流はもちろん、仕事体験を通じて、ご自身が培ってきたスキルを活かしていただけますし、高水さんのように人脈が生まれ、何かしらの仕事につながる可能性もあります。タイミーが展開する2つの事業をご自身のスタイルに合わせて利用いただくことで、フリーランスの皆さんの夢に貢献できれば嬉しいです。

最後に、今後についてお話させていただきます。最近「フォークリフト運転技能講習実施」というリリースを出したのですが、プロロジス社と連携して働き手の資格取得支援をすることになりました。我々が紹介している仕事の中には有資格のものも多く存在しますが、なかなか資格をとるためには、お金や情報などハードルが高いのも事実です。資格を持つことで、仕事の幅ができ責任ある業務にも挑戦できる、一方物流業界に向けて、人材不足解消に貢献できる……。という双方にとってWin-Winな状態になるわけです。我々は、さまざまな方々の人生の可能性を広げていくことをミッションに事業を手がけています。ただのマッチングサービスにとどまらず、もっと根本の課題まで目を向けて目を輝かせて働く人たちを増やしていきたい。今後、さらにフリーランスの方々と連携しながら、より良いサービスに進化させていきたいと考えています。

日本労働組合総連合会 会長 芳野氏:

日本労働組合総連合会 会長 芳野氏

自己実現ができているお二人の話を聞いて、非常に素敵で羨ましいなと感じました。私たち連合は、働き方に関わらず「安心して働き続け、生活ができる」という環境整備に向けて日々活動しています。

どうしても労働組合というと企業の中の活動になってしまい、取り組みに限界があったり、行動範囲が狭まってしまったりということがあるかもしれません。そこで昨年からフリーランスの皆様が抱えている課題を洗い出し、連合として何ができるのかということの議論を続けてまいりました。「セーフティーネットが脆弱だ」という声もお聞きしましたが、連合が展開しているWor-Q共済もまだまだ認知度が低い状態ですので、是非これを機会にWor-Qサイトを覗いていただければなと思っています。

日本では、必ずしも、転職するたび右肩上がりで処遇が上がる保証はありません。しかし、本日皆さんからのお話を聞いて、働く人たちの処遇が上がっていく魅力ある働き方を実現していきたいと、改めて確信しました。フリーランスの保護・支援を通じて、一人ひとりが働きがいを持って、自己実現ができるような社会を手がけていきたいと思います。

紀尾井町戦略研究所株式会社 代表取締役社長 別所氏:紀尾井町戦略研究所株式会社 代表取締役社長 別所氏

これから働き方自体が変わっていく中で、一人ひとりがチャレンジすることが非常に重要になります。今回のお二人に続く方々がこれから増えていくことに期待していますし、タイミーのように設立以来一貫して社会課題に取り組むプラットフォームが大きくなっているのは、とても心強いです。フリーランスの方々が活躍する上で、弱点となる部分に対して「働くプラットフォーム」としての役割をこれからも楽しみにしています。

フリーランス新法ができましたが、本当に第一歩をようやく踏み出した状態です。今後、どのように施行・運用されていくか注視しなければならないですし、さまざまな働き方の中で、今回の新法でカバーできているのはごく一部でしょう。そのため民間団体からもどんどん積極的に声を上げていかなければなりませんし、タイミーのようなプラットフォームや連合と一緒になって、官も民も政もなく、フリーランスの方々の安心安全のために横につなげていくことをしていきたいです。そうすれば、より皆さんが安心して働きやすい環境で自由に伸び伸びと情熱と才能を伸ばせる世界になるんじゃないかと思っています。

全員での記念写真最後に皆さんで記念撮影(写真左より別府氏、小川、高水氏、湯原氏、芳野氏)

DAY3:プラットフォームが果たす役割、DXでフリーランスが安心で対等に働ける世界へ

DAY3:プラットフォームが果たす役割、DXでフリーランスが安心で対等に働ける世界へ

国内では多くのフリーランスがインターネット上のプラットフォーム事業者を通じて顧客と契約、マッチングし、業務を提供しています。フリーランスが安心で対等に働ける環境を求めるときプラットフォーム側はどのように取り組むべきなのでしょうか?

このセミナーでは国内のプラットフォーム側で進む取り組みの紹介とともに、韓国や欧米での取り組みと比較して国内のプラットフォームが目指す方向性について考えていきます。まずはじめに、大野氏より2022年10月1日に改正された職業安定法(職安法)を踏まえた、プラットフォームの今後について解説いただきました。新業態がさまざまに誕生する中で、闇バイトや給料未払いといった働き手を不当に扱うことを是正・防止していくために踏み込んだ今回の職安法改正ということで、サービス提供側の姿勢についても考える機会となりました。そしてサービス提供者として石橋よりDXの取り組みについて説明しました。簡単に紹介いたします。

「安心安全に働く」ためのプラットフォームとしての仕組み(株式会社タイミー 石橋)

「安心安全に働く」ためのプラットフォームとしての仕組み(株式会社タイミー 石橋)

タイミーは「『働く』を通じて、人生の可能性を広げるインフラをつくる」をミッションに事業展開をしている会社です。職業紹介事業者の位置付けで、時間単位でマッチングするサービスを展開しています。

今回、フリーランスサミットに関わらせていただいている背景は主に2つです。1つ目は、タイミーで働いている方が約450万人(2023年5月現在)いますが、そのうちの約8%がフリーランス・自営業の方であること。そして2つ目はタイミーというサービスの仕組み自体がフリーランスの方々にも貢献できる可能性があると感じ、今回お話をさせていただくことになりました。

タイミーは色々な条件で仕事を探せるアプリサービスですが、募集の内容に応じて労働条件通知書が自動で生成されたり、働く前に確認できるマニュアルを掲載できたりします。勤怠もシステム化して余計な手続きは不要ですし、相互評価の仕組みも導入しているので、「この仕事内容は怪しいのでは?」という働く前の不安も緩和されます。一方、事業者側にとってもオープンな評価システムによって、職場環境が改善されるなど良い動きが期待できます。また、働き手からしか勤怠修正ができないようにしている点も特徴的で、サービス残業の防止に繋がっています。加えて、即時振り込み機能ですので、24時間365日未払いや支払い漏れといったこともなく、収入確保ができるのも利点ではないでしょうか。

このように、我々タイミーは申し込めば即マッチングできるだけではなく、働き手企業双方にとって「安心安全に働く」を提供しております。前提として雇用サービスではあるものの、少しでもフリーランスの方々への貢献ができれば嬉しいです。


その後、各国の事例として、呉氏からは韓国の文化芸術分野における法的なアプローチ事例を、沼田氏からはドイツ・ベルギーにおける労働者の保障事例をご紹介いただきました。

自由度を追求していくと産業全体のリターンが大きくなっていくことが予想され、試行錯誤しながら現状を追随するような法改正や先を見た仕組みの整え方など、日本は今後も変革が求められていくでしょう。世界各国でも同様に考えながら、あるいは模索しながら進めている現状が垣間見えました。

最後に、大野氏は「良質なものは官と民で育てていき、悪質なものは排除するという仕組みを作っていくことが、今後世界に進んでいく上で必要だと改めて感じた」という感想を述べ、新しいものを検証して配慮しつつ、どうやったら次の一歩を踏み出せるかを考えることこそ、新しいプラットフォームの世界観になっていくのだと総括しました。

新しいプラットフォームの世界観写真左より、大野氏、石橋、沼田氏、呉氏

【まとめ】フリーランスサミットを通じて

最終日には「Wor-Qリスペクトアワード2023表彰式」も行われ、組織賞、作品・商品・プロジェクト賞、タイミー賞が発表されました。

組織賞Netflix合同会社「リスペクト・トレーニングの導入と波及効果
作品・商品・プロジェクト賞奄美市「フリーランスがもっとも働きやすい島化計画」
個人賞該当なし
特別賞(タイミー賞)協同組合 日本俳優連合「芸能実演家が安心安全に働ける環境作りの取り組み」

プレゼンターと受賞者の皆さんプレゼンターと受賞者の皆さん有識者の対談や体験型セミナー、表彰を通じて、フリーランスはもちろんすべての働き手にとっての権利保障や給与、地域格差、社会的保護といった直面している課題について改めて考える機会になったのではないでしょうか。受注側、発注側双方がリスペクトし合い、安心安全に働くことができる環境を目指すため、課題に対して立場に関係なくディスカッションし続けることこそ、一番の近道なのかもしれません。

2023年6月からは、「フリーランス地域サミット」が全国8地域で開催予定です。

  • 関東ブロック    6月10日(土)13:30~16:30 参加受付はこちら
  • 東北ブロック    6月18日(日)14:00~17:00 参加受付はこちら
  • 九州ブロック    7月1日(土)13:00~16:00
  • 四国ブロック    7月8日(土)13:00~16:00
  • 北陸ブロック    7月8日(土)17:30~20:30
  • 近畿ブロック    7月22日(土) ※調整中
  • 中国ブロック    7月23日(日)13:30~16:30
  • 北海道ブロック 9月23日(土) ※調整中

「Wor-Q(ワーク)働く(Work)みんなの連合サポートQ」はこちら

「Wor-Q(ワーク)共済」はこちら

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/media/タイミーラボ編集部
タイミーラボ編集部

タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。

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