私のタイミー生活

神戸の“ふだんの顔”を垣間見た、副業ワーケーション体験記

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神戸の“ふだんの顔”を垣間見た、副業ワーケーション体験記

目次

「都市部の狭い部屋を飛び出し、広々とした土地で暮らしてみたい…」
2年に及ぶコロナ禍でリモートワークが当たり前となり、地方移住やワーケーションに関心がある人が増えているようです。
そのようなニーズを受けて、地方での仕事や生活を体験したい人と、人手やスキルが欲しい地方の事業者のマッチングを行う「タイミートラベル」では、神戸市との協業で「副業・兼業を加えたワーケーション実証事業」を行なっています。
ただの旅行ではなく、仕事を通じて神戸市という街、そこで生きる人々と触れ合い「暮らすように」過ごしてみる……。“旅先の神戸”では見えなかった景色がそこには広がっていました。

老舗玉子焼きメーカー「山田製玉部」での副業ワーケーション

「副業・兼業を行いながらの神戸市でのワーケーション」。本業でフリーライターをしている私が応募した会社は、神戸市中央区に本店を構える創業70年を迎える老舗玉子焼きメーカー「山田製玉部」です。「生産工場や営業先の体験取材とPR記事作成」という募集内容に、「これなら私のスキルが生かせる!」と考えての応募でした。
ワーケーションとして私が確保した日数は3泊4日。募集内容によってはよりゆったりとしたスケジュールのものもあるようですが、今回は“凝縮版”ですね。
山田製玉部から提示されたスケジュールは2日間。集合時間が本社前、朝9時だったので神奈川県在住の私は京都に前泊し、前日は関西在住の知人たちと再会。久しぶりのリアルな会合の場を持ちました。
ワーケーション2日目、京都から神戸まで電車で約1時間、JR神戸駅から徒歩5分ほどの山田製玉部本社に向かいました。到着すると、社長の山田勝宏さん、品質管理課長・販売促進担当の大谷徳則さんのお二人が出迎えてくれました。同じタイミングで、もう一人の採用者であり、本業でカメラマン・アートディレクター・プランナーをしている永井匠太郎さんと合流。永井さんはこの日の朝、福岡からフェリーで神戸に到着されたそうです。

まず案内されたのは、本社にある生産工場です。工場に入る前に白衣と衛生帽子を着用し、念入りな手洗いと消毒を済ませます。

訪れたのは2021年12月。お正月に向けて伊達巻「の巻」の生産が進められていました。14歳から山田製玉部で働いている77歳のベテラン職人、南勝男さんの手によって次々と形作られていく伊達巻の美しさに見とれていると、山田社長が試食用にと、焼きたての伊達巻を切ってくれました。焼きたては、しっとりしながらフワッと軽やかなシフォンケーキのようで、思わず「おいしい!」の声が出る、幸せな甘さが口の中に広がるものでした。

機械に巻き込まれないように、高温に注意しながらの緊張感ある作業現場の見学。昔ながらの手作業の部分を残しつつオートメーション化された工場は、「大手メーカーと一線を画し、こだわりを持った作りで薄利多売はしない」と話す、山田社長の言葉を裏付けるものだと感じました。

続いて、山田製玉部の玉子焼きを使った「デコ巻き寿司」製作体験です。
デコ巻き寿司は元々、千葉県の郷土料理である郷土太巻き寿司が由来とのこと。地元では「祭り寿司」とも呼ばれ、冠婚葬祭や地域の集まりなどでふるまわれているそうです。具材や巻き方を工夫し、断面に美しい図柄を描くデコ寿司は、最近ではインスタ映えすると人気化しています。
そこでインストラクターの澤田ひろみさんをお招きし、「山田製玉部の玉子焼きを使うとデコ寿司はどうなるか?!」私と永井さん2人で作ってみました。

結果…さすがのアートディレクター!永井さんの作ったデコ寿司が圧倒的にきれいでした。が、形はどうあれ、抜群においしい素材を使っているので味は最高でした。

これで午前中の体験取材は終了。

デコ寿司で満たされつつあったお腹の前に、昼食として出てきたのは、山盛りの玉子焼きと、山田製玉部の玉子焼きが入った神戸の老舗洋食店「グリル一平」の豚カツ弁当。グリル一平は、このコロナ禍でテイクアウトを始め、新たに山田製玉部の客先となった会社の1つです。神戸市に来たら訪れたい老舗洋食屋の味を味わえ、大満足の昼食でした。

午後からは、商品開発・販売促進会議に出席。
女性従業員2名、男性従業員2名、社長が提案する、新商品のネーミング7案を2案にまで絞り込むのがその日の会議のミッションでした。アドバイスを求められた永井さんは、「ネーミングにある”ガツン!”の言葉が、男性的な気がします。大型スーパー向け商品であれば、顧客はファミリー層で特に女性の目を意識した方が良いのでは」と回答。的確な視点に、会議に参加していた従業員の方々も頷いていました。

夕方3時半、初日の「山田製玉部での副業・兼業」は終了。解散となりました。
翌日は、朝9時30分にJR三ノ宮駅に山田社長、大谷さんに加え、山田製玉部の営業担当、井関真一さんも加わり、5人で客先廻りスタートです。
まずは、神戸市民なら誰もが知っている老舗パン屋「イスズベーカリー」で、山田製玉部の玉子焼きを挟んだサンドイッチ「厚焼き玉子サンド」と「夕焼け厚焼き玉子サンド」の製造工程を見学しました。

そこから徒歩で、イスズベーカリー北野坂店に移動。店舗の見学です。通常の玉子サンドは冷蔵のショーケースに並べる必要がありますが、山田製玉部の玉子焼きを使った玉子サンドは常温でパンの陳列棚に並べられます。店舗外からも、神戸市のシンボルタワーが描かれた明るいパッケージが見える位置に並べられた玉子サンドは、見学していた5分ほどの間にも1人、購入する女性の姿を見ることができました。

この日の昼食は、山田製玉部の客先である「回転寿司 北海素材 御影クラッセ店」で、山田製玉部の玉子焼きがのった寿司を加えた盛り合わせの一皿。メニューに書かれた“山田製玉部”を冠した「極厚玉子焼握り」を見て、前日に山田社長が話していた「安ければいいという顧客には、大手メーカーを紹介したこともあります。おいしければ売れる。顧客とは対等な関係を築きたい」というポリシーが現れていると感じました。自社の商品に自信があるからこそできる営業だと実感。

回転寿司の後は、街中の回らない寿司店「権太呂すし」を訪問。

続いて、兵庫県を中心に展開する高級スーパーで、オリジナル商品として開発された「大きなだし巻き玉子と明太子巻き」の販売状況を見学。

徒歩で移動した最終地点は、若い女性で賑わうカフェ。こちらでは、ベーグルと山田製玉部の玉子焼きの組み合わせ商品「厚焼きたまごのベーグルサンド」が販売されていました。 

「従来の山田製玉部の主要顧客は“街中の寿司店”やホテルなど、ごはんと合わせて食す和食のイメージでした。それが、パンとも合うことに気づいたことで、顧客の裾野が広がっています」と話す山田社長の言葉が、体感として伝わってくる体験取材でした。

編集後記

取材後、私と永井さんの共同作業で仕上げたPR記事はこちらです。
当日の様子は、テレビ番組でも取り上げられました。

 「テレビ放送に連動し、自社ホームページで記事を掲載、ECサイトにつなげたことで、2021年末のふるさと納税返礼品の申し込みが前年の2倍にまで伸びました。今回の大きな成果だと感じています」(山田社長)。

 実は客先を巡る取材の合間、山田社長、大谷さん、井関さんと共に生田神社や南京町のほか、山田社長お気に入りの“古着屋巡り”にもお付き合いいただきました。

地元のライブハウスの前を通りかかると、山田社長や大谷さんの趣味の音楽の話で盛り上がり、仕事の話だけでなく、山田製玉部で働く方々のプライベートの顔も垣間見ることができました。
たった2日間とは思えない山田製玉部との交流は、ただのワーケーションでは味わえない、副業・兼業を加えたワーケーションならではの充実感でした。
(写真:永井 匠太郎、執筆:松村 美枝)

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