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アルバイトやパートをしていると、ときには仕事に行くのが憂鬱で、「休みたい」と思うことや「少し疲れたな」と感じることもあるのではないでしょうか。
ストレスを溜め続けると、うつ病などメンタルヘルス不調になることが心配されます。
無料で実施できるストレスチェックツールもありますので、早めに自身のストレス状況を確認し、対策をとっていくことが望ましいでしょう。
本記事では、無料で活用できるストレスチェックツールや、無料で相談できる窓口などをご紹介していきます。
ストレスチェックとは
ストレスチェックは、労働者の「心理的な負担の程度を把握するための検査」のことをいいます。また、この検査の結果をもとに、医師等による面接指導などを行う制度のことを「ストレスチェック制度」といいます。
ストレスチェックを行うことにより、労働者自らがストレスの状況に気づくことを促し、何かあってからの対応ではなく、未然にメンタルヘルス不調のリスクを低減させることを目指しています。
平成26(2014)年に労働安全衛生法が改正され、平成27年(2015年)より各社においてこのストレスチェック制度が導入されています。正社員の方などは、自身の会社でストレスチェックを受けたこともあるでしょう。
※法律上、常時使用する労働者が50人以上の会社で、このストレスチェック制度を導入することが義務付けられています(50人未満は当分の間は努力義務)。
ストレスチェックの対象となる人
労働安全衛生法上では、企業は「常時使用する労働者」に対して、1年に1回以上、ストレスチェックを実施することが義務付けられています。
この「常時使用する労働者」とは、正社員の方や年以上の雇用契約期間のある方で、1週間の所定労働時間数の4分の3以上ある方となります(※)。
このため、法律上は、タイミーのワーカーとして働く場合は、通常、その会社のストレスチェック制度の対象にならず、本業の会社や自身でストレスの管理を行っていくことが必要となります。
※「常時使用する労働者」の正しい定義は次のとおりです。
次の①及び②のいずれの要件をも満たす者であること。
① 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の契約期間が1年以上である者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者及び1年以上引き続き使用されている者を含む)であること。
② その者の1週間の労働時間数が当該事業場において 同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。
ストレスチェックを受けることが望ましい方
しかし、法律上、ストレスチェックの対象にならないタイミーのワーカーの中にも、ストレスチェックを受けることが望ましい方もいると思われます。
例えば、家事や育児が忙しい中でタイミーを利用されている方、フリーランスの仕事に加えてタイミーを活用している方などは、一定のストレスが蓄積されていることも想定されます。
他には、介護などの対人援助を行っている方が、相手の要望に応えようと頑張りすぎたりしてまう場合や、夜勤の多い仕事で生活リズムが崩れ、食事や睡眠に影響が出たりする場合など、働き方がストレスの状況に影響することもあります。
ストレスを少しでも感じる場合には、ストレスチェックを行っていただき、自らのストレス状況に気づき、メンタルヘルス不調のリスクを下げていくことが望ましいでしょう。
また、注意すべき点は、メンタルヘルス不調になる方の中には、職場に行けなくなるなど、通常の日常生活を行えないほどの状態になるまで、ご自身の状態を自覚できない人がいることです。
「自覚症状がない」ことが、イコール「問題なし」というわけではありません。たとえ、自覚がなかったとしても、心身に大きな負担が生じている可能性もあります。ストレスを感じていない方も、早めにストレスチェックを受け、ご自身のストレスの状況を可視化していくことが望ましいでしょう。
便利な無料のストレスチェックツール
厚生労働省から提供されている、2つの無料で行えるストレスチェックツールをご紹介します。
いずれもWeb上で、個人情報を入力することなく検査することができ、また、結果を誰かに見られることはありません。
ご自身のストレス状況等を確認するため、ぜひ使ってみてください。
ツール①:「5分(3分)でできる職場のストレスセルフチェック」
このストレスチェックツールは、ご自身の職場のストレスレベルを測定するものです。
所要時間約5分の検査と約3分の検査(簡易版)があり、気軽にストレスチェックができます。5分のものは57問、3分のものは23問の質問で構成されています。
検査結果として、項目ごとにグラフ化されたり、ストレス状況に応じたコメントやセルフケアのアドバイスも紹介されます。
●所要時間5分
●所要時間3分
ツール②:「疲労蓄積度セルフチェック」
長時間労働により過重な労働になっていて、労働者本人が疲労や体調不良を感じた際には、次の「疲労蓄積度セルフチェック」のツールを活用することも良いでしょう。ご自身の職場での疲労蓄積度を測定することができるものと、ご家族が行うものが用意されています。
ご自身用が27問、ご家族用が22問の質問で、所要時間は両方とも約5分です。
検査結果として、改善が必要な項目や、疲労蓄積度が高い方に対するアドバイス、疲労蓄積ケアのためのアドバイスなどが示されます。
●本人用
●ご家族用
ストレスがある場合は、1人で悩まない
ストレスがある場合や悩みがある場合は、1人で悩まないことが必要です。
しかし、他の人に相談することが苦手で、1人で抱え込んでしまう人もいるかと思います。誰かに相談することは、不安を取り除く力がありますので、家族や友人に相談できる人は、勇気を出し一歩を踏み出してみてください。
最近の脳の研究では、不安になったときはその気持ちを言葉するだけで、脳の扁桃体の興奮が抑えられ、不安が収まることがわかりました。
(参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/82/0/82_2EV-073/_pdf)
厚生労働省では、無料の相談窓口を設けています。 厚生労働省の「こころの耳」(※)というポータルサイト上から、電話相談、SNS相談、メール相談が可能です。一人で悩まず誰かに相談することで、気持ちが軽くなるかもれません。
※働く方やそのご家族、職場のメンタルヘルス対策に取り組む事業者の方などに向けて、メンタルヘルスケアに関するさまざまな情報や相談窓口を提供している、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト。
ご家族の方ができること
労働者自身に自覚症状がないけれども、メンタルヘルス不調の危険性が高まっている場合もあるでしょう。
ご家族や友人など本人と日常的に接している方であれば、「いつもと様子が違うのでは?」と本人のSOSにいち早く気づける可能性があります。
メンタルヘルスの不調のサインと思われる場合は、ご家族が話を聴いてあげたり、相談窓口への相談を促したりしてみてください。
【SOSのサイン例】
- 朝早く目覚めている
- 目が一点を見つめている
- 話しかけても反応がない(薄い)
- 食欲がない
- 下痢や便秘が続く
- 憂鬱
- イライラして落ち着きがない
- 口数が減る など
ストレスを溜めないためには
我慢をしながら生活をしていると、心身とも疲れ果ててしまいます。どうしても疲れが取れないとき、ストレスが溜まっていると感じるときは、無理せず休むようにしましょう。
タイミーによる働き方はシフトなどにより勤務日時が固定される心配がありません。体調がすぐれない時は仕事を無理に入れず、定期的にリフレッシュすることがおすすめです。
また、こころを元気にするためには、日々の「行動」がポイントです。睡眠の際、お気に入りの睡眠グッズをそろえるだけでも違いが出てきます。こちらの動画(約5分)に入浴や食事、睡眠などにおいて、ストレスケアに役立つポイントが紹介されています。ぜひ一度ご覧ください。
【お知らせ】厚生労働省主催のSAFEコンソーシアムに加盟しました
AFEコンソーシアム(主催:厚生労働省)とは、増加傾向にある労働災害の問題を自分ごととしてとらえ、顧客や消費者も含めたステークホルダー全員で解決を図るべく、趣旨に賛同した企業や団体で労働災害問題の協議や、加盟者間の取組の共有、マッチング、労働安全衛生に取り組み、加盟団体の認知向上をサポートする活動体です。
当社は、今回のコンソーシアム加盟をきっかけに、働き手の方々への労働災害防止の啓蒙活動をより強化する予定です。
詳細はこちらをご覧ください。
- タイミーラボ編集部
タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。
https://lab.timee.co.jp/