私のタイミー生活

鬱を経験したタイミーワーカーが、「働く」を通じて出会った本当の自分

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鬱を経験したタイミーワーカーが、「働く」を通じて出会った本当の自分

目次

周囲の期待に応えるために頑張らないと——。

その思いが強すぎると、自分の気持ちに蓋をしたまま努力を続け、気付かぬうちに心が疲れてしまうことがあります。建設用資材の販売店で働くTさん(24歳)は、そんな心の不調を経験したタイミーワーカーさんです。

小さい頃から「家族のために、真面目に生きなければ」とプレッシャーを感じていた彼は、高校受験の勉強を頑張りすぎたことで心身のバランスを崩してしまいました。一時は引きこもりの生活でしたが、タイミーを利用したことで徐々に回復し、現在はそこで出会った職場で長期アルバイトをしています。

Tさんは人と一緒に働く経験を通じて、「欲求や興味に、正直に生きていいのかもしれないと思えた」と語ります。なぜ、自分自身を縛っていた先入観を取り払えたのか。どんな出会いが彼の人生を一歩前に進めたのか。「働く」を通じて少しずつ変化した、Tさんの人生に迫ります。

「家を支えなければ」自分を苦しめてきた考え

——まずは、現在のお仕事について教えてください。

建築資材の卸売店舗で、荷運びや搬入搬出の仕事をしています。プロの職人さん向けのホームセンターみたいなところで、日常では見ることのない本格的な資材や工具を販売しているんです。

アルバイトは週に3〜4日。他の日はタイミーで別の仕事をしたり、趣味の延長ではありますが、アーティスト活動もしているんです。絵を描いたり音楽をやったり、仲間と一緒に小さなフェスを作ろうとしてみたり、将来は自分の好きなことを仕事にしたいと思いながら活動しています。

——仕事とアーティスト活動を両立されているんですね。事前のお話では、「引きこもりだった時期もある」と伺いました。当時のことを聞いてもいいでしょうか?

はい。異変を感じるようになったのは、中学生の頃でした。

当時の僕は、いわゆる「ガリ勉」。友達と遊んだりせず、勉強ばかりしていました。好きなら問題ないですが、僕の場合は「家族や周囲の期待に応えるために、やらなきゃいけない」と無理をしていたんです。「いい高校を出て、いい大学を出て、いい会社に入る」ことを、ひたすらに目指していました。

「家を支えなければ」自分を苦しめてきた考え_01

しかし、自分の気持ちを無視して、やりたいことを我慢し続ける生活に限界がきた。心身のバランスを崩し、鬱状態になってしまったんです。なんとか高校受験はクリアし学校には通えたものの、勉強が手につかなくなってしまいました。

——気持ちを抑え込んでいた反動がきたのですね。

結局、高校では予備校に通うこともできず、大学受験は諦めることに。大学に編入することを前提に、2年制の専門学校に行きました。

環境が変わっても僕の状態は相変わらず。課題だけでも手一杯なのに、学生サークルをやってみたり、地元のボランティアをしてみたり、インターンをしてみたり、成功者の人が言うことを、「全部やらなきゃいけない」と思い込んでいたんです。

——また頑張りすぎてしまった。

引きこもり生活になった大きなきっかけは、卒業間近のこと。突然、糸が切れたかのように心と身体が完全に動かなくなりました。さいわい1ヶ月ほど休むと、学校には通えるくらい回復しましたが、復帰してからの怒涛の再履修と卒業制作に追われ、なんとか卒業が確定した時点で力尽きてしまいました。

大学に編入するか就職するか、進路は決まっていませんでした。日常生活も送れなくなり、それから半年くらいは家に引きこもっていたんです。

殻に閉じこもった「何者でもない自分」を変えたかった

——周囲の期待に応えたり、社会的な正解を追い求めたりし続けるのは苦しいことですよね。そうした状況はどう変わっていたのですか?

友達からアルバイトに誘ってもらったのをきっかけに、徐々に外に出るようになりました。そのタイミングでタイミーと出会い、働いてみることにしました。

初めてタイミーで行ってみたのは焼肉屋さんです。過去に飲食店でアルバイト経験があるので「短い時間なら働けるだろう」と思い応募しました。思い返せば、この時の自分は「焦り」を感じていて、なんとか前に進みたかったんだと思います。

——どんな焦りだったのですか?

一つは「自分の殻に閉じこもっている」ことへの焦りです。勉強ばかりで頭でっかちだった僕は、社会を知りもせず「自分がこういう状況なのは社会のせいだ」と考えていました。でも、自分以外に原因を求めたところで、生活は良くなりません。ぐちゃぐちゃ頭で考えて殻に閉じこもっていても、現状がなにも変えられないことに嫌気がさしていました。

もう一つは、「何者でもない自分」への焦りです。学校を卒業すると、「◯◯学校の生徒」という肩書きがなくなります。就職もしていないので、企業という所属先もない。「所属のない“空っぽ感”」を感じてたんです。そんな現状を変えたいと思って、タイミーでさまざまな仕事を経験してみることにしました。

殻に閉じこもった「何者でもない自分」を変えたかった_01

——実際に働いてみて、焦っていた気持ちに変化はありましたか?

はい。職場でさまざまな人と一緒に働いたことで、ほんの少しですが、視野を広げることができたんです。この世界の広さのようなものを肌で感じ、「人からどう思われるか」という悩みがちっぽけだったかもしれないと思えて気が楽になりました。

自由に使えるお金ができたことも良かったのだと思います。「好きなものを買ってもいいし、好きなことをやってもいい」と思うことができました。同時に「高校時代にもっとおしゃれをしたかった」など、抑えこんでいた気持ちを思い出せたんです。

これは僕にとって大きな進歩。以前は、家族でテレビを見ていても「見たいチャンネルを変える権利が僕にはない」と思うくらい、周りを気にしていましたから。誰かの期待に応える“何者か”にならなくとも、「欲求や興味に素直に生きていいんだ」と思えたんです。

僕にとってタイミーは、人生観が変わったと言う意味で、まるで「留学」のような衝撃的な体験でした。

「敵」だと思い込んでいた周りの人が「味方」に

——閉じこもっていた殻から一歩踏み出して、「自分らしく生きていい」と思えるようになった。本当に素敵な気づきを得られましたね。その後、タイミーを通じて出会った建築資材の販売店で長期アルバイトをするように。どのような経緯がありましたか?

何度かタイミーで働くうちに、今の職場の店長さんから「うちで働かないか」とオファーをもらったんです。同じ職場で長く働く経験はしたことがなかったので少し不安でしたが、お店や店長の雰囲気が素敵だったのでお受けすることに。

今の職場は、店長を中心にとにかく明るい。それまで働いてきた職場の多くは、疲れている雰囲気が漂っていて、長期アルバイトのお誘いを受けたとしても「一緒に消耗しちゃうだろう」と断っていました。でも、これだけ活気あふれる職場なら「自分もエネルギーをもらえる」と思えたので、挑戦してみることにしたんです。

——働き始めてご自身の変化や成長はありましたか?

思った以上に身体を使う仕事が得意なことに気づき、自信を持てました。もともとガタイはよかったのですが、身体を動かすことは向いていないと勝手に思い込んでいたんです。周りの職人さんから荷物運びが得意だと褒めてもらえたことで、自分の強みに気がつきました。

他には、人に対する気持ちの変化がありました。これまで「周りの期待に応えよう」と思っていたので、他人は「自分を判断したり評価したりする存在」、もっと言えば自分を否定する「敵」のように思っていました。でも、一緒に肩を並べて作業し、頼ったり頼られたりするなかで、「味方」なんだと感じられるようになったんです。社会性を取り戻したというと大袈裟ですが、人と一緒に働く喜びを知りました。

長期アルバイトを初めて、そろそろ一年が経ちます。こうして視野が広がり自信を取り戻すことができたのは、今の職場のおかげなんです。

本来の「欲張りな自分」で挑戦したいこと

本来の「欲張りな自分」で、新たなに挑戦したいこと_01

——「働く」を通じて変わって行ったTさん。これからどんな未来を生きていきたいですか?

今はやりたいことや興味があることが、どんどん溢れてきています。まずは、もっと身体を鍛えて、鬱になる前の体力に戻したいと思います。身体を動かすことは精神的にもいいですからね。

もうひとつは、学生時代に学んでいた英語をもう一度頑張るために、ワーキングホリデーに挑戦してみたいです。社会に出たことで、頭の中で考えたりネットで調べたりするだけでなく、実際に体験することの大切さを知りました。前から興味があった海外での生活を、一度は体験したみたいと思います。

そして将来的には、冒頭で話したアーティスト活動を仕事にしたいです。作品を作るアトリエを持って、ものづくりや絵を描いて食べていく未来を描いています。

話していて自分でも思うんですが、きっと本来の僕は「欲張り」なんです(笑)。興味があることはなんでもやりたくなってしまう。今はそんな自分を受け入れて、誰かの期待に応えるためではなく、「やりたい」と思うことに真っ直ぐに生きたいと思っています。

イラスト:午後(@_zengo


「無理に人に合わせる必要はありません!」——スキマバイトでストレスなく働く秘訣を、精神科医の井上さんに聞く | タイミーラボ - スキマで働く、世界が広がる。

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/media/タイミーラボ編集部
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