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履歴書は就職・転職活動における重要な書類の一つです。とくに住所欄は、企業が応募者と連絡を取るための基本情報となるため、正確に記載することが必要です。本記事では、履歴書の住所欄の基本的な書き方からふりがなの振り方、特殊なケースの対処法まで詳しく解説します。
履歴書の住所欄の基本的な書き方
履歴書に記載の住所は、企業が応募者と連絡を取るための重要な情報の一つです。選考過程から内定、入社までの期間に、企業から重要な書類が郵送されることも少なくありません。そのため、住所欄の正確な記載は非常に重要です。
まずは、履歴書の住所欄の基本的な書き方を確認していきましょう。
都道府県名から部屋番号まで正確に記載する
履歴書の住所欄には、都道府県名から建物名・部屋番号まで省略せずに正確に記載しましょう。たとえ地元の企業に応募する場合でも、都道府県名は省略せず記入します。「千葉県千葉市」のように県名と市名が同じ場合でも略さないことが大切です。
マンションやアパートに住んでいる場合は、建物の正式名称も省略せずに記載します。正式名称がわからない場合は、マイナンバーカードや住民票、公共料金の領収書などで確認しておきましょう。
【具体的な記載例】
現住所(〒 000 – 0000 ) 東京都港区新橋1丁目1番地1号 タイミーマンション101号室 |
住所は左詰めで記載するのが基本です。中央揃えや右揃えにすると、読む人が読みにくいと感じるだけでなく、一見して空欄と勘違いされる可能性もあります。
住所が長い場合の二行・三行での記入方法
住所が長くて一行に収まらない場合は、無理に詰め込まず、二行や三行に分けて記載しても問題ありません。その際は、区切りのよいところで改行するようにしましょう。
建物名から改行すると読みやすくなります。たとえば以下のように記載します。
現住所(〒 000 – 0000 ) 東京都港区新橋1丁目1番地1号 グランドレジリエンスロイヤルタイミーマンション101号室 |
住所が長いと予測できる場合は、最初から二行分のスペースを確保して記入することをおすすめします。これにより、読みやすく整った印象を与えることができます。
郵便番号と算用数字の正しい記入方法
郵便番号は「〒」マークの右に「123-4567」のように記入します。3桁目と4桁目の間にはハイフンを入れるのが正式な書き方です。
住所内の数字は、丁目・番地・号などの部分については算用数字(1、2、3)で記載するのが基本です。「八王子市」のように地名に含まれる漢数字はそのまま記載します。
漢字と表記の統一で見やすく仕上げる
履歴書の住所欄では、漢字と表記の統一性を保つことが重要です。漢数字と算用数字を混在させないよう注意しましょう。たとえば「一丁目2番地」のような書き方は避け、「1丁目2番地」または「一丁目二番地」のように統一します。
また、丁目・番地・号を漢字表記する場合とハイフン表記する場合の違いは、以下の通りです。
- 漢字表記:「1丁目2番地3号」
- ハイフン表記:「1-2-3」
どちらの表記方法を選んでも問題ありませんが、一度選んだ表記方法は統一することが大切です。「1丁目2-3」のように混在させるのは避けましょう。
履歴書の住所欄におけるふりがなの正しい振り方
住所欄のふりがなの振り方にも決まったルールがあります。正しくふりがなを振ることで、採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。
基本は番地の前までふりがなを振る
住所のふりがなは、基本的に都道府県名から番地の前までを記載します。つまり、丁目や番地、号などの数字で表される部分には振る必要がありません。
たとえば、以下のような形です。
ふりがな とうきょうとみなとくしんばし |
現住所(〒 000 - 0000 ) 東京都港区新橋1丁目1番地1号 |
ふりがなが長くなる場合は、都道府県名・市区町村名など区切りのよいところでスペースを入れると読みやすくなります。たとえば「とうきょうと みなとく しんばし」のように記載します。
手書きの場合は、なるべく住所の漢字のすぐ上の位置にふりがなを振ると、採用担当者が読みやすくなります。
建物名とマンション名のふりがなの振り方
マンションやアパートなどの建物名にカタカナやアルファベットが含まれている場合でも、そのふりがなを振る必要があります。ただし、部屋番号(101号室など)にはふりがなは不要です。
たとえば、以下のようになります。
ふりがな とうきょうとみなとくしんばし ぷらいむたいみーまんしょん |
現住所(〒 000 - 0000 ) 東京都港区新橋1丁目1番地1号 PRIMEタイミーマンション101号室 |
地名と建物名のふりがなは、スペースで区切ることで読みやすくなります。たとえば「とうきょうと みなとく しんばし ぶらいむたいみーまんしょん」のように記載します。
ひらがなやカタカナの地名へのふりがなの振り方
「さいたま市」「つくばみらい市」などひらがなの市区町村名や、「ニセコ町」「南アルプス市」などカタカナを含む地名にも、ふりがなを振りましょう。
たとえば「埼玉県さいたま市浦和区」であれば、「さいたまけん さいたまし うらわく」とふりがなを振ります。ひらがなの部分を抜いて記載すると、住所と一致せず読みにくくなる恐れがあるためです。
これは住所だけでなく氏名でも同様で、氏名がひらがな・カタカナの場合もふりがなを振りましょう。
「ふりがな」と「フリガナ」の違いによる使い分け
履歴書のふりがな欄には「ふりがな」と「フリガナ」のどちらかが記載されています。「ふりがな」と表記されている場合はひらがなで、「フリガナ」と表記されている場合はカタカナで記載するのが基本です。
この使い分けは住所だけでなく、氏名のふりがなにも適用されます。履歴書以外の書類にも同様のルールが適用されるため、とくに意識しておきましょう。
住所に関する特殊なケースの対処法
就職・転職活動中には、住所に関する特殊なケースに直面することがあります。以下では、そのような状況での適切な対応方法を解説します。
転居や引っ越し予定がある場合の書き方
就職や転職にともない、引っ越しを予定している場合の住所記載方法は以下のとおりです。
【転居先が決まっている場合】
応募時点の住所を住所欄に記載し、連絡先欄に転居先住所と転居予定日を記載します。
例:「東京都◯◯区◯◯1-1-1(◯年◯月転居予定)」
【転居先が決まっていない場合】
- 近距離の引っ越しで生活圏が変わらない場合:とくに記載する必要はありません。
- 遠距離の引っ越し(例:関東から関西)を予定している場合:連絡先欄に「関西地域に引っ越し予定」と記載しておきます。
いずれの場合も、転居のタイミングがわかっていれば、明確に伝えることが大切です。これにより、企業からの連絡が途切れることを防ぐことができます。
現住所と住民票の住所が異なる場合の書き方
一人暮らしをしているが住民票は実家のままというケースや、単身赴任、災害による一時避難など、現住所と住民票の住所が異なる場合があります。このような場合は、実際に生活している現住所を記載しましょう。
郵便物を確実に受け取るためにも、現住所を正確に記載することが重要です。緊急連絡先として実家の住所を記載したい場合は、連絡先欄に実家の住所を記入します。
また、知人宅や下宿に一時的に滞在している場合は、住所の後に「〇〇方」と仮住まい先の住人の苗字を記入します。
「同上」と「なし」の正しい使い方
履歴書には現住所のほかに、緊急連絡先を記入する欄もあります。現住所に宛てて連絡してほしい場合は、緊急連絡先欄に「同上」と記入します。
「同上」を記入する際の注意点は以下のとおりです。
- 左詰めで記入する
- ふりがなは不要
- 現住所欄の情報が正確であることを確認する
また、携帯電話しか持っていない場合は、固定電話用の記入欄に「なし」と記入します。履歴書によっては固定電話用の記入欄が設けられていることがありますが、固定電話を持っていない場合は「なし」と記載します。
固定電話とメールアドレスの記載方法
住所に加えて、電話番号やメールアドレスも正確に記載することが重要です。
【固定電話の記載方法】
固定電話番号は「市外局番・市内局番・加入者番号」の3ブロックに分けて記載します。履歴書の様式によっては( )の使用が指定されていることもあるため、形式に従いましょう。
( )の記入位置 | 記載方法 |
---|---|
1つ目のブロック | (市外局番)-市内局番-加入者番号 |
2つ目のブロック | 市外局番-(市内局番)-加入者番号 |
( )がない | 市外局番-市内局番-加入者番号 |
【携帯電話の記載方法】
携帯電話も同様に3つのブロックに分けて記載します
例:「090-1234-5678」「(090)-1234-5678」「090-(1234)-5678」
【メールアドレスの記載方法】
メールアドレスは見間違いが起きないよう、とくに「-(ハイフン)」と「_(アンダーバー)」などの記号を丁寧に記入しましょう。また、PCで確認できるメールアドレスを使用することをおすすめします。携帯電話会社のメールアドレス(@docomo.ne.jpなど)は、ドメイン指定受信の設定によっては企業からのメールを受け取れない場合があるためです。
履歴書作成時の住所欄に関する注意点
履歴書は正式なビジネス文書であるため、住所欄も含めて丁寧に記載することが求められます。以下では、住所欄に関する注意点をまとめます。
記入ミスをした場合の正しい対処法
履歴書で住所などを書き間違えた場合に、修正テープや訂正印を使用するのはマナー違反です。書き間違えた場合は、新しい用紙で書き直すことが重要です。
修正して提出すると、「細部に注意を払わない人物」という印象を与えかねません。記入前に住所を再確認し、ミスを防ぐことが大切です。とくに、郵便番号や番地などは間違いやすいので注意しましょう。
職務経歴書や学歴欄との整合性を保つ
履歴書と職務経歴書、エントリーシートなどのほかの応募書類間で、住所情報の整合性を保つことも重要です。複数の書類間で住所表記に不一致があると、「書類作成が雑な人」という印象を与えかねません。
職務経歴書や学歴欄に記載する学校の所在地なども、統一された表記で記載しましょう。たとえば、丁目・番地をハイフンで記載するか漢字で記載するかを統一します。
正確な住所記載や丁寧な字を徹底する
住所欄の正確かつ丁寧な記載は、応募者の信頼性や誠実さを示す要素となります。採用担当者は、「細部にまで注意を払える人物か」を住所の書き方から判断することもあります。
また、見やすく整った字で記載することも重要です。丁寧な字で正確に記載することで、よい第一印象を与えることができるでしょう。
まとめ
履歴書の住所欄は、応募者と企業をつなぐ重要な接点です。本記事では、住所の基本的な書き方から、ふりがなの正しい振り方、特殊ケースの対処法まで詳しく解説しました。
住所欄は、まず都道府県名から部屋番号まで省略せずに記載することが基本です。数字は算用数字で統一し、表記方法は一貫性を持たせましょう。ふりがなは番地の前までを振り、建物名にもカタカナやアルファベットが含まれる場合はそれらもふりがなを振ります。「ふりがな」と表記されている場合はひらがなで、「フリガナ」と表記されている場合はカタカナで記載するなど、細かいルールを守ることが大切です。
また、転居予定がある場合や住民票と現住所が異なる場合など、特殊なケースへの対応方法も知っておくと安心です。
履歴書の住所欄を含め、応募書類全体を丁寧に作成することは、応募者の几帳面さや誠実さをアピールすることにつながります。正確で丁寧な記載で、採用担当者に好印象を与えましょう。
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