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労災とは?スキマバイト中に怪我しないためのポイントも解説

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労災とは?スキマバイト中に怪我しないためのポイントも解説

目次

スキマバイト(スポットワーク、雇用型ギグワーク)をするにあたって、「怪我をしないためにはどんなことに気を付けたらよいだろう」「どんな事故が起きると、労災保険は適用されるのだろうか」と不安に思う方も多いのではないでしょうか?

長期バイトだけでなく単発バイトやスキマバイト(スポットワーク、雇用型ギグワーク)で働く場合でも労災保険で、仕事中の怪我や病気、障害に対して必要な給付を受けられます。そこでこの記事では、労災保険についてやバイト中で気を付けたいこと、どんな災害に適用されるのかを解説します。

簡単に理解できる動画もありますので、初めて仕事をする際にはチェックしておくことをお勧めします。

労働災害(労災)とは

骨折している様子

労働災害(労災)とは、労働者が通勤中や業務中に怪我をしたり病気にかかったりすることです。たとえば、飲食店での調理中に刃物で指を切って怪我をしたり、建設現場での高所作業中に転落して死亡したりするケースがあります。そのほか、「過労死」など職場における過重負荷による脳・心臓疾患のケースや、「セクハラ・パワハラ」など心理的負荷による精神障害のケースも、労働災害と判断されることがあります。

労災保険とは

労災保険(労働者災害補償保険)とは、通勤中や業務中に起きた事故で、怪我や病気をしたり死亡したりしてしまった場合に、労働者が給付を受けられる保険制度のことです。この保険における「労働者」とは、会社に雇われている正社員だけでなくパートやアルバイトを指します。

健康保険との大きな違いは、労災保険の補償の対象となれば療養費の自己負担がないことと、療養費だけでなく休業時の手当も、健康保険の傷病手当金より手厚い補償を受けられることです。

労災保険は、1人でも従業員を雇用する会社に加入が義務付けられており、その保険料の全額を事業主が負担します。そのため、健康保険被保険者証や年金手帳のように、個人で所持する「加入者証」が配付されることはありません。

▼労災について詳細に知りたい場合はこちらの記事をチェック!


労災が起きたらどうする!労災保険の補償範囲や給付申請の流れについて紹介 | タイミーラボ - スキマで働く、世界が広がる。

労災とは、労働者が業務に関係する作業をしているときに起きた怪我や事故のこと。この記事では、労災とはどのようなものなのか、そして万が一労災に遭ってしまった場合には、どうすればよいのかについて、わかりやすく解説します。

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タイミーでは労災保険に加入できる?

タイミーでスキマバイトをするときには、雇用契約の募集でのみ労災保険が適用されます。適用される場合の手続きについては、雇用主である事業者様とワーカー様でお手続きいただくことになるため、勤務先の事業者様とご相談ください。


【仕事別】労災を起こさないために気をつけたいこと <動画あり>

調理場で包丁を使用している様子

労災保険に加入できるといっても、怪我や病気には注意しないといけません。労災を起こさないために、まずは安全に業務を行うことが大切です。次は、仕事別によくある事故と気をつけたいことを紹介していきます。

【飲食店で】よくある事故と注意点

  • 調理場で刃物を取り扱う際に、指を切る怪我が多発。食材を切るときには、食材を押さえる方の手の指を丸めて「猫の手」をつくり、刃先から目を離さないようにしよう。
  • ホールで転倒しないように水や油は必ず拭き取り、お客様の足や荷物に引っかからないよう足元に注意を払いながら移動しよう。
  • フードデリバリーでは、バイクや自転車など衝突による事故が起こりやすいため、配達経路を事前にチェックして危険箇所を頭に入れておこう。

飲食店でスキマバイトをするときには、こちらの動画(視聴時間1分57秒)を視聴してから業務を行いましょう。


【コンビニ・スーパーで】よくある事故と注意点

  • 品出しをするために脚立を使用するとき、無理に身を出して作業しようとしたことで、よろけて転落することも。脚立をこまめに移動して正面で作業しよう。
  • 電子レンジで商品を温める際に、火傷をする事故が多発。商品を電子レンジから取り出す際には必ず両端を持ち、店内に鍋つかみなどが用意されている場合はできる限り使用しよう。
  • 雨天時に濡れた床で滑って転倒しないために、床に溜まった水はこまめに拭き取ろう。滑りにくい靴を着用することもおすすめ。

コンビニ・スーパーでスキマバイトをするときには、こちらの動画(視聴時間1分32秒)を視聴してから業務を行いましょう。


【運搬・軽作業で】よくある事故と注意点

  • 物流現場などでの運搬業務では、膝を伸ばしたままの前屈姿勢で荷物を持ち上げようとして、腰を痛める方も。荷物に近づき腰を落としてから持ち上げるようにしよう。
  • 台車を引いているときにかかとをぶつけないように、台車は両手で押し、人や物にぶつからないよう常に前方を見ながら運搬しよう。急発進や急停止、急旋回なども事故の原因に。
  • 積み込みの際に、接近してきた別車両と接触しないために、積み込みを行う場所が安全かどうかを確認し、実際に荷物を積む際には別車両が近づいていないか必ず確認しよう。

運搬のスキマバイトをするときには、こちらの動画(視聴時間2分06秒)を視聴してから業務を行いましょう。


労災がもし起きてしまったら? ー給付対象の災害と申請の際に気をつけることー

労災保険の手続き

いくら安全に業務しようと努力をしていたとしても、事故が起きてしまうことはあります。では、労災が起きてしまったらどのように対処したらいいのでしょうか?

労災保険の給付対象になる災害

まずは、自分の身に起きてしまった災害が労災保険の給付対象となるのか確認をする必要があります。ここでは、労災保険の給付対象になる災害の例を4つご紹介します。どんな災害が労災保険の給付対象となるのか、もしものために頭に入れておくとよいでしょう。

①飲食店でスキマバイト中、キッチンの作業で火傷をした

所定労働時間内や残業時間内に起こった災害は、原則として業務災害と認められます。そのため、「飲食店でのキッチン作業をしていて火傷をした」場合は、労災保険の給付対象となります。スキマバイトをしている場合でも、勤務先と雇用契約を結んでいる場合は労災保険が適用されるでしょう。

②配送センターでスキマバイト中、大きな荷物を運んだ際に腰を痛めた

労災保険適用の対象となる腰痛には、業務中に転落や転倒をして負ったもののほか、突発的な出来事で急激な力が加わったことにより引き起こされたぎっくり腰などの損傷も含まれます。

「配送センターで大きな荷物を運んだ際に、腰を痛めた」場合は、突然の出来事により急激な強い力が腰にかかり、腰痛を引き起こしたものと考えられるため、労災保険が適用されるでしょう。

③デリバリーの配達中、車両と接触して怪我をした

デリバリーの配達などで店舗の外にいる場合も、労働時間内であれば会社の管理下にあたるため、ほとんどの場合は労災保険が適用されます。「デリバリーの配達中に車両と接触して怪我をした」場合も、勤務先と雇用契約を結んでいれば労災保険の給付を受けられるでしょう。

④スキマバイト中にトイレへ行こうとした際、階段の途中で転倒して怪我をした

トイレに行くという行為は、業務そのものではありませんが、業務を行ううえで必要な生理的行為であるとされています。そのため、「スキマバイト中にトイレへ行こうとした際、階段の途中で転倒して怪我をした」場合は、労災保険が適用されると考えてよいでしょう。また、この場合は階段という会社の施設で生じた怪我でもあるため、「業務上の災害」とみなされるでしょう。

給付を受けるときに気をつけておくべきこと

労災保険を受ける場合、スムーズに手続きを行うために気をつけておくべきことがあります。以下の注意点を覚えておくことで、「払う必要がなかったはずのお金を払ってしまった……」ということも防ぐことが可能です。

ポイント①:病院の診療を受けるときは「健康保険証」をつかわない

健康保険は、労働災害とは関係のない傷病に対して支給される保険です。労働災害による怪我や病気のために病院を受診したにもかかわらず、健康保険をつかって医療機関で治療を受けた場合には、治療費の全額を一時的に自己負担することになってしまいます。労災保険を利用して医療機関を受診するときには、健康保険証をつかわずに労災保険を請求しましょう。

ポイント②:病院からの診断書や証明をもらっておこう

労災保険の給付を受けるためには、内容によって医師による診断書や証明が必要になる場合があります。問題なく申請を進めるために、あらかじめ診断書をもらっておきましょう。具体的に診断書や証明が必要な内容には以下があります。

【診断書が必要になる給付】

  • 障害に関する給付(障害補償給付、障害給付)
  • 傷病に関する給付(傷病補償年金、傷病年金)
  • マッサージなどの施術を受けた場合の療養に関する給付(療養補償給付、療養給付)

【医師の証明が必要になる給付】

  • 療養に関する給付(療養補償給付、療養給付)
  • 休業に関する給付(休業補償給付、休業給付)

診断書や証明が必要な労災給付は上記となりますが、自身で「診断書は必要ない」と判断したものの後に必要であることがわかると、大変です。そのため、病院を受診するときには念の為診断書をもらっておきましょう。

また、労災指定病院を受診した場合は、医師からの診断書が必要なく、労災保険の範囲内で治療を無料で受けられます。これは、労災保険の給付申請書を受診した病院に提出することで、病院経由で労働基準監督長あてに送られ、労災保険から病院に治療費が直接支払われるためです。

(参考:厚生労働省「労災保険指定医療機関検索」)

ポイント③:労働基準監督署に労災申請をしよう

労災保険給付の請求を行う場合には、労働基準監督署長あてに労災申請を行います。必要な請求書を労働基準監督署に提出することで、労災保険の給付が認められるかの調査が行われます。

▼申請の仕方はこちらをチェック!


労災が起きたらどうする!労災保険の補償範囲や給付申請の流れについて紹介 | タイミーラボ - スキマで働く、世界が広がる。

労災とは、労働者が業務に関係する作業をしているときに起きた怪我や事故のこと。この記事では、労災とはどのようなものなのか、そして万が一労災に遭ってしまった場合には、どうすればよいのかについて、わかりやすく解説します。

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まとめ

タイミーでは、雇用契約の案件では労災保険が適用されるため、安心して働けます。もちろん怪我や病気をしないために、この記事で紹介した注意点を頭に入れて業務を行いたいところですが、それでも災害が起きてしまった場合には、雇用主と相談をしてすみやかに手続きを行いましょう。

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/media/社会保険労務士法人スマイング 特定社会保険労務士 成澤 紀美
監修者
社会保険労務士法人スマイング 特定社会保険労務士 成澤 紀美

社会保険労務士法人スマイング、代表社員。IT業界に精通した社会保健労務士として、人事労務管理の支援を中心に活動。顧問先企業の約8割がIT企業関連。2018年より、クラウドサービスを活用した人事労務業務の効率化のサポートや、クラウドサービス導入時の悩み・疑問の解決を行う「教えて!クラウド先生®️(商標登録済み)」を展開。

https://www.it-jinji.net/

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