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仕事の失敗で落ち込んだときに実践したい、5つの対処法と予防策

公開日：2022.04.20
更新日：2023.06.21

初めてのことをするとき、最初は誰だって失敗してしまうもの。仕事だけではなく、初めて自転車に乗ったとき、初めて料理をしたときなど、「最初からうまくできる人」は、そう多くないはずです。「失敗は成功のもと」という言葉があるように、たとえ失敗したとしても、その原因を突き止めて改善することで、その後の成功につなげることができます。

仕事においても、同様です。仮に失敗したとしても、対処法を知っておけば、その後の仕事をスムーズに進めやすくなるはずです。本記事では、仕事の失敗で落ち込んだときの対処法、失敗後のフォローの仕方、事前に失敗を防ぐためにできるポイントなどについて紹介します。本記事を読んで、失敗したときの心構えを押さえておきましょう。

仕事の失敗で落ち込んだときの5つの対処法

仕事でミスをすると、「どうしてあのとき、あのような対応をしてしまったのか」と、思いつめてしまうこともあるでしょう。ミスを指摘されると「自分はダメな人間だ」」と自信を無くしてしまう人もいるかもしれません。

失敗を悔やむことは、大事なプロセスですが、必要以上に落ち込む必要はありません。それ以上に、「失敗したとき、次にどのような行動を取ったらよいのか」について考えるほうが大切です。

ここでは、失敗で落ち込んだときの五つの対処法について紹介します。自分に合った方法を見つけていきましょう。

対処法① 失敗しない人はいないことを知る

「仕事で失敗をしない人はいない」「仕事には失敗がつきものだ」という言葉を、よく耳にする人も多いのではないでしょうか。その言葉が示すとおり、誰しも、最初から完璧に仕事ができるわけではないのです。とくに、いままで経験のない仕事をする際には、緊張感もあって「いつもどおりの力を出せず、失敗してしまった」というケースもあるかもしれません。

「あの人は失敗知らずだな」と思えるような人をよく観察してみると、念入りに事前準備を行うなど、失敗を最小限にするための努力をしているはずです。とはいえ、そんな「失敗知らず」な人であっても、過去には何らかの失敗を経験したこともあったでしょう。つまり、失敗は、誰にでも起こり得るものです。「自分だけ失敗した」と考えすぎず、思いつめないようにしましょう。

対処法② “自分によるミス”と“外部要因によるミス”に分けて考える

失敗には必ず原因があります。ただ、その原因は、自分のミスによる内部要因と偶発的に起きてしまったことや、言葉の認識ちがいが重なってしまっておきる外部要因とに分けることができます。

失敗の原因は、内部要因と外部要因と別々に分けて考えることで、必要以上に落ち込むことを減らせます。すると自分のミスに対してはしっかりと反省・改善でき、外部要因に対しても「どうしてそうなってしまったのか」に向き合うことで、対策できるようになるのです。

「失敗の原因が何なのか」について考え対策を立てることが、失敗と落ち込む回数を減らすコツにつながります。

対処法③ どうすれば失敗しないかを考え、次に活かす

失敗した直後は、どうしても落ち込むものです。しかし、いつまでも引きずらずに次につなげることが大切です。反省という言葉には「自分のしてきた言動を省みて、その可否を改めて考えること」といった意味があります。

「なぜ失敗してしまったのか」「どういった言動が失敗につながったのか」「どのタイミングだったらミスを防ぐことができたのか」など、一度失敗としっかり向き合って、どうすれば防ぐことができたのかを考えましょう。同僚や先輩にアドバイスを求めるのも有効です。

対処法④ プライベートの時間は仕事の失敗を忘れる

仕事で失敗すると、オンオフ関係なく、ずっと引きずってしまう人も多いかもしれません。ただ、いつまでも落ち込んだままでいると、他の失敗を招いたり、プライベートに影響が出てしまったりする恐れがあります。そのような事態にならないよう、プライベートの時間は仕事のミスを忘れ、リラックスして過ごすようにしましょう。そうすれば、新たな気持ちで仕事に取り組めるようになるはずです。

対処法⑤ 家族や友人に話してみる

友人に話してみる

どうしても気分が晴れない場合、信頼のおける先輩、同僚、家族、友人に、その失敗についての話を聞いてもらうのもおすすめです。「こういうときは、どうすればよかったのかな？」と質問すると、よいアドバイスが返ってくるかもしれません。また、話すうちに、頭のなかでモヤモヤしていた部分がすっきりと整理され、解決方法なども見つけやすくなります。人に話すことで客観的な意見をもらえることもあるので、気持ちがスッと軽くなるはずです。

ただし、内容によっては、業務に関わる話であるため、人に打ち明けにくいといったケースもあります。どんな相手に相談するのか、どの程度なら話してもOKなのかについては、話す前に検討してください。

仕事の失敗を未然に防ぐためのポイント

ここまでは、失敗したときの対処法について説明してきましたが、そもそも失敗自体を減らすことができなければ、これからも失敗し続けることになってしまいます。ここからは、仕事の失敗を未然に防ぐためにできる2つのポイントについて、見ていきましょう。事前に準備できること、作業開始〜作業中にできることの2つに分けて紹介します。

事前に準備しておきたいこと

ミスを防ぐためには、念入りな事前準備が必要です。過去の失敗を参考に、どのような点に注意すべきかについて分析したり、ミスしないような環境づくりをしたりといった工夫をしてみましょう。そのためには、以下の3つのポイントを取り入れることをおすすめします。

ポイント① 作業前に上司や先輩に注意点を聞いておく

失敗の可能性を減らすためには、作業に入る前にどういった点に気をつけるべきか、上司や先輩に質問しておきましょう。そうすることで作業に対する理解度が深まり、失敗の可能性を減らすことができるはずです。仕事を依頼された時に不明点があれば、すぐに質問することで解決できます。また、トラブルに直面した場合の対処法についても、事前に相談しておくと安心して仕事に取り組めます。

ポイント② いままでの失敗を分析して”自分の失敗ノート”をつくる

過去の失敗について、「どうしてその失敗が起きてしまったのか」についてまとめた「自分の失敗ノート」をつくってみましょう。自分の失敗をまとめることで、自分の苦手分野を理解することができたり、「どんなときに失敗することが多いのか」といった傾向についてわかったりします。ノートといっても、スマートフォンのメモ機能や、エクセルをつかってまとめるなど、自分のやりやすい方法でOK。失敗ノートは、作業に入る前に見返すなどして、有効に活用しましょう。

＜失敗ノートに記載する内容例＞

日時
仕事内容
失敗の原因について実際はどのように対処したか？
理想的な対処法とは？
予防策は？

ポイント③ 付箋やメモ帳に注意ポイントを書き出して作業前に確認する

注意すべきことをまとめたメモや付箋などを、作業前にいつでも確認できるよう、常備しているスマートフォンや常に見える場所などに貼っておくようにしましょう。注意事項を書き出した付箋をパソコンのモニターに貼っておく、作業前に見るタブレットのトップ画面に表示しておくなど、必ず自分の視界に入る場所がおすすめです。

また、ミスを防ぐためには、「出社したらまずメモを確認する」「作業に関する内容が書かれた付箋はここに貼る」など、確認作業の習慣づけをしておくことも効果的です。

作業開始〜作業中に意識すべきポイント

作業を開始してからも失敗を減らすために意識すべきポイントは、いくつかあります。

ポイント① 作業開始時に全体の流れやゴールを確認

まずは落ち着いて、作業手順を確認するところから始めましょう。作業をお願いされてすぐに取りかかると、その作業をする際に注意すべきポイントや、大事なポイントがわからない状態で始めることになってしまいます。そのため、その都度確認や質問をすることになり、仕事がスムーズに進まないかもしれません。

やるべき仕事をリスト化したり、流れの手順を工程ごとに書き出したりしてから、作業を開始しましょう。また、その作業を終えなければならない締め切りや納期を確認することも大切です。「いつまでに作業を終えていないといけないのか」についても同時に確認しておくと、仕事の優先順位もつけやすくなります。

ポイント② 疑問がある場合はすぐに上司や担当者に確認する

作業中に「何かちがう」「これはどうやるのだったかな？」などといった違和感や疑問を抱いた場合は、一人で悩む前にすぐ上司、先輩、担当者に確認するようにしましょう。

仕事における作業フローや業務の手順は、常にアップデートされているものです。「作業に入る直前に、変更となった部分について共有されていなかった（できていなかった）」といったことも、珍しいことではありません。違和感を覚えたまま作業を進めると、確認を怠ったためにミスにつながるといった可能性もあります。

また、質問したい相手が忙しくしていると、話しかけるのをためらってしまうこともあるでしょう。忙しそうにしている相手に質問する際には、いきなり質問を投げかけるのではなく、まずは話す時間をつくってもらえないか、お願いしてみましょう。そのうえで、相手が「このタイミングならOK」という時間に改めて質問したかったことを聞くようにすると、快く答えてくれるはずです。

違和感や疑問を抱いた場合は、たとえ作業途中であったとしても、しっかり確認してから作業を再開するようにしましょう。

ポイント③ 作業工程ごとにミスがないか都度チェック

作業工程は、作業がすべて終わったあとではなく、ある程度区切りのよいタイミングごとに見返すようにしましょう。そうすることで、もし何か問題があったとしても、問題がまだ小さいうちに発見することができ、大きな失敗に発展しにくくなります。

作業を続けていると、集中力の低下や疲れから、思わぬ間違いやケアレスミスをしていることもあります。チェックリストを作成し、都度チェックすることで、ミスを防ぐようにしましょう。

それでも仕事で失敗してしまったら？

事前に万全の対策を取っていたとしても、何らかの理由で失敗が起きてしまうこともあります。ここからは、起きてしまった失敗の被害を最小限におさえるためにできること、リカバリー方法について解説します。

失敗に気づいたら上司や担当者にすぐに報告・相談する

失敗に気づいたら、すぐに上司や先輩、担当者に報告・相談しましょう。「あとで失敗が露見したときには、もう取り返しのつかない状態だった」といった事態を避けるためにも、包み隠さず正直に報告すべきです。

このとき、もし失敗を報告したことによって上司などから叱られたとしても、決してあなた個人の人格まで否定しているわけではありません。上司や責任者は、「失敗した内容」と「失敗の原因になった言動」について指摘しているだけです。

自分だけで対処しようとしない

ミスには早めの対応が必要ですが、自分だけですべて対処しようとしないことも大切です。仕事には、その仕事を監督する上司や先輩、一緒に作業をする同僚、取引先の企業や顧客など、複数の関係者がいます。自分のミスであっても、多くの人に影響を及ぼしている可能性があります。ミスに対処する際は、自分一人の手に負えないこともあるので、上司や先輩に指示を仰ぐようにしましょう。また、人手が必要であったり、自分一人では対処が難しかったりする場合は、同僚などにも声をかけ、素直に周囲の人を頼るようにしましょう。

周囲の人に頼るときは、以下のことを伝えると、相手に理解してもらいやすくなります。

失敗した経緯と内容を説明
相手にどのような対応をお願いしたいのかを説明
迷惑をかけることへのお詫びと、助けてもらうことへの感謝

経緯の説明や対応をお願いしたい内容については、要点を簡潔にまとめたうえで伝えるようにしましょう。失敗に対して一緒に対処してもらうことは、相手の時間をつかうことにもつながります。時間を割いてもらうことに対しての謝罪と感謝の気持ちも、しっかり伝えてください。

失敗の根本原因を自己・他己分析する

失敗の原因を見直し、どうすれば失敗しなくなるかについて分析します。根本的な原因を解決できなければ、失敗はいつまでも続いてしまいます。

自分の性格や癖に原因があるのか、それともほかに要因があるのか、しっかりと原因を突き止めましょう。自分のコミュニケーション不足が失敗の原因だとすれば、いままで以上に密な報告、連絡、相談（報・連・相）が必要であるということがわかります。また、上司や同僚にアドバイスを求め、第三者の客観的な意見をもらって根本原因を突き止めるのも効果的な方法です。