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キャンプブームの到来から、キャンピングカーなどで車中泊をしながら日本全国を旅する人が増えるなど、旅の選択肢がぐっと広がった昨今。
現在、キャンピングカーで日本各地を巡りながら、旅をお休みしているスキマ時間にタイミーで働いているのが土本晴美さん。昔からの夢である日本一周旅を実現するため、2021年夏から夫・愛犬との3人旅をスタートしています。
土本さんはなぜ旅を始めたのか。タイミーでの仕事を通じてどのように変わったのか。ミドル世代以上を勇気づける、やりたいことにまっすぐな土本さんの生き方に迫ります。
「やりたいことをやろう」キャンピングカーで日本を巡る旅をスタート
—— 日本一周の旅をしたいと思うようになったきっかけを教えてください。
娘二人が幼い頃にあちこちでキャンプをしていて、「日本のことをもっと知りたい」と思うようになったのがきっかけです。特に富士山に行った時の思い出が忘れられません。
大人は見慣れてしまっている富士山ですが、子どもにしてみたら季節や時間によって見え方が変わる不思議な景色なんですよね。「富士山って色が変わるんだね」という一言にハッとさせられ、日本の美しい景色をもっと見に行きたいと思うようになりました。老後にキャンピングカーで日本一周の旅をするのも良さそうだ、と考え始めたのがその頃です。
しかし、2年前に父が亡くなったことで「いつ自分もこうなるかわからない。やりたいことはすぐにやろう」と思い立ち、予定を早めて50代で旅を始めることになりました。
—— 旦那様と一緒に日本を周られているとのことですが、旅を始めたのはいつからですか?
2021年夏からです。自家用車の1台を買い換えることになったときに、憧れもあってキャンピングカーのショーばかり見に行っていたんです。最初は二人とも話を聞きに行くだけのつもりでしたが、あれこれ見ているうちに夢が膨らみ、「もう買っちゃう?」「買っちゃおうか?」と、ほぼ勢いで買うことになりました(笑)。
—— ご夫婦でキャンピングカー旅なんて憧れます。旦那様も旅がもともとお好きな方なんですか?
旅もですが、なによりも食べることが大好きですね。旅の計画を立てるときは、私が車中泊する場所と観光地の担当で、主人が食事をする場所の担当です。日本地図を買ってきて、日本地図に泊まる場所や食べる場所に付箋を貼っていって、回るルートを決めていくんです。
うちはわんこ(犬)と一緒に旅しているので、食事でもお風呂でも二人一緒では行きづらいんです。でも最近はコロナ禍でテイクアウトのお店が増えたので、車中泊ならぬ“車中食”を楽しんでいます。一緒に食事ができると、食べたいものをシェアできますし、感想も言い合えるのでやはり楽しいです。
季節や地域性を味わえる、気ままな旅
—— 日本一周旅はどこからスタートしましたか?
私たちの日本一周旅は、1エリアを3~4週間程度かけて巡っては一度帰宅、を繰り返すスタイルです。
最初は、2021年9月に2週間かけて東北に行きました。震災を忘れちゃいけない、東日本大震災の遺構をいまのうちに目に焼き付けておきたいという思いで、東北エリアを最初に巡ろうと決めたんです。福島から入って、宮城、岩手と北上し、青森、秋田、山形と南下して、一度東京の家に帰宅しました。
—— 次から次へと各地を巡っているわけではないのですね。エリアごとに周って、時々東京に帰宅するスタイルなのはなぜですか?
同居する母の様子が心配なのもありますし、長女が旅行中は彼女が飼っている犬猫の面倒を見てあげるなど、たまに予定が発生するんです。家族とのバランスを取るために時々帰宅するスタイルになりました。
—— 東北のあとはどこに行かれましたか?
自宅に2週間程度戻った後、10月中旬から約1ヶ月間、北海道に行きました。さらに翌年3月には四国へ出発。美味しいものをたらふく食べながら、桜前線と一緒に移動していくような旅でしたね。
その後、8月下旬から1ヵ月かけて周った九州旅は強烈でした(笑)。期間中、台風が2回も直撃し、凄まじい風と雨で車中泊が難しくなってしまったんです。宿を取ろうとしたんですが、ペットOKの宿が見つからなくて。一旦、安全を確保するために広島まで逃げました。台風が収まったあと、「このまま関東に帰るか」という意見はお互いに出ず、また戻って「ただいま九州!」と、そのまま旅を楽しみました(笑)。
—— なかなかない経験ですね......!いままでの旅で一番印象にのこっている出来事は何ですか?
特に印象にのこっていることが二つあって、一つめは東北の震災遺構です。震災の怖さや苦しみなどが思い出されて、これからも忘れちゃいけないと身に染みて感じる経験でした。
もう一つは、北海道で野生の熊を目の当たりにしたことですね。普段出会うことなんてないので衝撃でした。それで何かのスイッチが入ったのか、主人が急に熊牧場に行くと言い出し、餌をあげて喜んでいました(笑)。
「あそこ行こう」や「これ面白そう」という一言で、本来の目的地から外れて寄り道することも多いんですが、予定がずれること自体を楽しみながら、マイペースに旅をしています。
同じミドル世代の活躍を知り、タイミーを開始
—— タイミーを始められたのはなぜですか?
一定期間、いろいろな場所に旅に出る生活を送っているため固定の仕事ができません。そこで、好きな時に好きな分だけ働けるタイミーを使い始めました。旅行を終えて自宅にいる期間に、スキマ時間を見つけてはタイミーで仕事を探しています。タイミーで得た報酬は、旅行資金に充てるのはもちろん、大好きな犬猫に関わる資格(動物介護士資格)の取得資金にもしています。
—— たくさんの夢を叶えるためなんですね、素敵です。一方で、タイミーを使い始める時に不安はありませんでしたか?
「スキマバイト」という言葉からも若い人向けのサービスなのかしら、という不安はありましたね。しかし、実際にアプリを開くと、「50代後半 女性」など自分と近い年齢の方や「70代 男性」のレビューを見つけて、「自分もできるかも!」と思い、使い始めるようになりました。
「ただいま」「おかえり」が飛び交う、アットホームな関係性
—— 就業履歴を拝見すると、同じ職場で働かれることも多いんですね!
そうですね。「また来てね」と言われると調子に乗って嬉しくなっちゃいます。しかもいま、ある運送会社さんから「旅が終わったら、うちへの就職を考えてください」と言っていただいているんです。
旅のことも知ってくださっているので、「旅が終わったら絶対教えてね」と言われているのですが、終わりそうになくて困っています(笑)。嬉しい悩みなんですけどね。
—— これまでタイミーを利用する中で、印象にのこっている出来事はありますか?
リピートしている運送会社さんに、九州旅から帰ってきて再度働きに行ったときに、「おかえり」と言っていただいたことがとても嬉しかったです。旅に出る前には「いってらっしゃい」と言ってくれまして、また働きに来るかどうかわからない私を、そうやって送り出してくださることに感動しました。
旅に出ちゃうと、家族以外の方と喋る機会が本当に減るので、「おはよう」はもちろんのこと、「いってらっしゃい」「おかえり」から始まる会話ができることを本当に嬉しく思います。
「日本を知った」と思えるまで、何回でも旅したい
—— 今後はどんな旅をする予定ですか?
直近では、うちのわんこが雪が大好きなので、それを求めて福島に3泊4日で行きます。まだ行けていない関西にも行ってみたいですね。
テレビなどでまだ行ったことがない場所が紹介されるたびに、主人が「よし、次はここに行こう!」って言うんですよ(笑)
日本一周って人生で一回経験すれば十分だと思う方が多いかもしれませんが、実際にやってみると何周でもしたくなるんです。「まだまだ日本を知りたい!」「いろんな景色を目に焼き付けたい!」という思いがある限り、私たちの旅はこれからも続きますね。
(記事内写真:土本様ご提供)
- タイミーラボ編集部
タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。
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