私のタイミー生活

人との出会いを力に変えて——カフェ廃業から立ち上がった、50代タイミーワーカーによる再挑戦

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人との出会いを力に変えて——カフェ廃業から立ち上がった、50代タイミーワーカーによる再挑戦

目次

タイミーを活用するワーカーの「働く理由」は人それぞれ。生活のため、収入を得るために働く人もいれば、趣味や夢、目標などのために働く人もいます。今回お話を聞いたのは、工場とコンビニのダブルワークをしながら、土日や隙間時間にタイミーを活用している鈴木さん(仮名)。40代後半でカフェを開業するものの、わずか一年で廃業してしまった過去を持つタイミーワーカーさんです。

一度は夢破れた鈴木さんですが、周りの支えにより立ち直り、現在、再びお店を開くため、資金集めとカフェ経営にまつわる勉強をしています。なぜ、どん底から這い上がり前を向くことができたのか。再挑戦を支える想いを聞きました。

子どもと親御さんの居場所となるカフェを目指して

子どもと親御さんの居場所となるカフェを目指して

——以前、カフェを経営されていたと伺いしましたが、どんなお店をやっていたんですか?

京都で、親子向けのカフェを経営していました。京阪電鉄の観月橋駅からほど近く、カウンター席からは電車が走る様子も間近に見ることができるお店です。特にこだわっていたのは空間の使い方。テーブル同士の間隔を広く取り、店内にベビーカーを持ち込めたり、キッズスペースや授乳・おむつ替え用のスペースを完備するなど、「子どもと親御さんの居場所になれる空間」を目指していました。

——素敵なコンセプトですね。なぜ自分のお店を持とうと思ったんですか?

原点は自分の子ども時代にあります。僕は裕福とは言えない家庭で、共働きの両親のもとに育ちました。ひとりぼっちで寂しい思いもしましたし、お腹いっぱいご飯を食べられず、もらってきたパンの耳で空腹を凌いだこともあります。

そんな経験があるから、今の子どもたちには自分と同じような思いをしてほしくなかったんです。だから、お子さんや親御さんがいつでも笑っていれるような場所を自分で作ろうと思いました。

念願かなってお店をオープンしたのは47歳のとき。徐々にお子さん連れのお客さまが増えていくのを見て、嬉しかったのを覚えています。なかでも印象に残っているのは、親御さんと一緒に来店した人見知りのお子さんが、僕にだけ懐いてくれたことです。

子どもと親御さんの居場所となるカフェを目指して_2

とびきりの笑顔をしているその子を見て、親御さんは「こんな笑顔を見たのは、私たちも久しぶりです」とおっしゃっていました。子どもが笑顔になって、親も笑顔になる。目標としていた場所が、少しは形になったのかなと思えた瞬間でした。

廃業しすべてを失う。支えになったお客さんの存在

——順風満帆のように見えたカフェ経営ですが、残念なことに廃業してしまったんですね。

はい。原因は、ひとえに僕の経営や数値管理の甘さだと思います。理想の空間づくりは一生懸命に追求したのですが、回転数や利益率といった現実的な部分を考え切ることができていなかったんです。

広くて、天井が高いカフェの様子広くて、天井が高いカフェの様子

結果的に、オープンからわずか1年で資金繰りに行き詰まり、お店を閉めることになりました。大切に育ててきた場所を手放すことになり、同時期にパートナーとも離婚。なにもかも失って心は空っぽでした。すぐには次の仕事も見つからず、1ヶ月ほどなにも手に付かない日々を過ごしたんです。今振り返っても、一番辛かった時期ですね。

——かなり苦しい状況だったかと思いますが、どうやって立ち直ることができたのでしょう。

周りの人たちのおかげで前を向けるようになりました。実は廃業した日の夜、お店を閉めたその足で、昔アルバイトでお世話になり30年来の付き合いがある方のラーメン屋に行ったんです。今日お店を閉めたこと、今は頭が真っ白で次の仕事の目処も立っていないことを正直に話しました。するとその方から「落ち着いたら、うちの仕事を手伝わないか?」と言ってもらったんです。

放心状態だったためすぐには始められませんでしたが、少し時間をおいてからお受けすることに。就職活動をしながらラーメン屋さんでアルバイトをさせてもらいました。これまでの話や悩み事、今後に向けての相談をするなかで、少しずつ冷静さを取り戻すことができたんです。

——人とのつながりが救ってくれた。

また、かつてのお客様も、この時期の僕を支えてくれた大切な存在です。カフェの廃業と同時にお店のインスタグラムを辞めてしまったのですが、個人のアカウントは継続しており、そこにDMをいただいたのです。「また店長が料理を作っている姿が見たい」というメッセージから、「クリスマスに店長が作ったケーキを食べたい」とのご依頼まで、さまざまな励ましの声をいただきました。

鈴木さんの作るケーキはカフェの人気メニューだった鈴木さんの作るケーキはカフェの人気メニューだった

本当に予想だにしてなかったので驚きましたし、言葉にならないほど嬉しかったです。身近な人やお客さまに励まされ、もう一度自分の手で誰かを笑顔にしたい、もう一度お店作りに挑戦したい、と思えるようになりました。

本業とタイミーを通じて得た、カフェ経営に生かせる学び

——そこから鈴木さんの再挑戦が始まるわけですね。

まずは自分の生活を立て直さなきゃならなかったので、縁あって愛知に移住し、昼間は工場、夜はコンビニのダブルワーク生活を始めました。タイミーを使い始めたのもこのタイミングです。

同僚に紹介してもらい仕事を探してみると、職種も仕事内容も多種多様なことに驚きました。飲食店やサービス業、結婚式場に警備業と、いろいろな仕事を経験してきた自分にぴったりなアプリだと思ったんです。すぐに登録を済ませ、休みや隙間時間があればタイミーで仕事をするようになりました。この頃は体力が続く限り、休みなしで働いていましたね。

——多忙な日々のなか、モチベーションを維持し続けられたのはなぜですか?

この時も、人との出会いが支えてくれたんです。タイミーでは同年代の方にもたくさん出会いました。夢に向かって挑戦している人、難関資格にチャレンジしている人など、僕以上に努力している方もたくさんいた。その人たちの話を聞くことで刺激をもらえましたし、励まし合える仲間にもなりました。

また、単発で限られた時間の仕事だからこそ、一つひとつの作業に真剣に取り組むワーカーさんの姿からは、仕事との向き合い方を教えていただいたんです。

本業のコンビニでも、カフェ経営にまつわる学びをくれる方々と出会いました。一人は、学生起業をしている大学生の男の子。彼は学生ながらコンサル業をしていて、経営者の目線からたくさんのアドバイスやノウハウを教えてくれました。

二人目は、そのコンビニのオーナーです。働くスタッフと向き合い、それぞれの事情に寄り添うオーナーの姿から、人として多くのことを学ばせてもらいました。スタッフはみなオーナーを慕っていて、卒業して他県に行った子が顔を見せに戻ってくるほどの関係性ができています。そうした場づくりや信頼関係づくりのやり方は、次のカフェでも活かしたいです。

よりパワーアップした居場所づくりに再挑戦

——経営にまつわるさまざまな学びを得て、着実に準備が整ってきているようですね。次に出すお店は、前回のように「居場所づくり」がコンセプトなのでしょうか?

そうですね。一つには、前回のように、お子さま連れの方も気軽にお越しいただけるようなお店を目指しています。お子さんだけでも気軽に来ていただき、ケーキを食べたり、ジュースを飲みながら、学校での出来事や普段の話ができるような場所になればいいな、と。

お客さんで賑わうお店を、もう一度見たいお客さんで賑わうお店を、もう一度見たい

それに加えて、老若男女問わずいろんな方のお困り事を解決できる場でありたいとも思っています。この歳になると、周りからいろんな相談を受けることが多くなるんです。そうした方々の力にもなれるよう、いま行政書士や社会福祉の資格の勉強をしています。

——資格の勉強までしているとは......! 前回よりも幅広い方々の居場所になりそうですが、これほど鈴木さんが「誰かのためになりたい」と熱意を注げる理由が気になります。

僕は困っている人を見たら放っておけないし、考える前に先に身体が動いてしまう性格なんです。だから計画が甘くて失敗することも多いんですけどね(笑)。

この性格は、きっと両親から受け継いだ物です。両親は、目の前に困っている人がいれば見返りを求めずに助け、恩を受けたなら必ず返すような人たちでした。よく母からは「金儲けありきでやるな。人のためにやりなさい」と、父からは「勉強した知識を他の人のために使いなさい」と教えられました。

先ほど話したように、決して裕福な暮らしではなかったのですが、この両親の下に生まれることができたことを心から感謝しています。すでに亡くなっていますが、自分の挑戦を支える偉大な存在であることは変わりありません。

——ご両親の教えがしっかりと受け継がれているんですね。最後に、お店作りに向けての意気込みをお聞かせください。

これまでの人生で、失敗したことはたくさんありました。それでも、その度にたくさんの大切な人との出会いや学びがあったから、どの挑戦も無駄ではなかったと思えるんです。50代になり、また挑戦することに怖さがないかと言えば嘘になります。でも、やらずに後悔するより、やって失敗するほうが何倍もいい。そう自分に言い聞かせながら、また夢に向かって進んでいきたいと思います。

画像:全てご本人による提供
イラスト:マツナガエイコ

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/media/タイミーラボ編集部
タイミーラボ編集部

タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。

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