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北海道ニセコ町で 「一日 町長」のお仕事を体験してみた!タイミーワーカーレポート

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北海道ニセコ町で 「一日 町長」のお仕事を体験してみた!タイミーワーカーレポート

目次

2023年10月、株式会社タイミーは、北海道虻田郡ニセコ町および、倶知安町と包括連携協定を締結しました。その取り組みの一環として、「1日ニセコ町長のお仕事」を体験してくださる方をタイミーで募集することに。この企画はなんと、片山健也町長の発案から生まれたもの。この取り組みを通じて、ニセコ町の良いところをもっと体感してほしいという想いから形になりました。

※現在募集は終了しています。



今回マッチングしたワーカーさんは、隣町倶知安町にお住まいの鈴木さん。

鈴木さんはタイミーを時々に利用しており、これまでにリゾートホテルなどでの勤務経験をお持ちです。「ニセコ町のまちづくりについて知りたい」と申し込んだとのこと。

そこでタイミーラボ編集部は、2024年3月27日に実施された、1日ニセコ町長のお仕事体験に密着しました。

■1日のスケジュール

13:30 集合

13:35 ニセコ町長から委嘱状授与、懇談、お仕事内容のレクレーション

14:00-15:10 こども館訪問 

15:20-15:50 道の駅ニセコビュープラザ訪問 

16:00-16:30 有島記念館訪問 

16:40-17:10 レポーティング

17:10-17:30 ニセコ町長へ報告 

17:30 勤務終了

★ニセコ町のHPでも当プロジェクトが掲載されています!是非ご覧ください!

https://www.town.niseko.lg.jp/information/10811/

今注目を集めるニセコ町で、タイミー初「1日ニセコ町長体験」スタート!

まずは委嘱状の授与。町を知るためにも役場の理解から

まずは町長室内で、片山町長から委嘱状を授与していただきます。これで、今日1日町長として責務を全うすることを任命してもらいました。他にも社員証、名刺まで用意してもらったことに対して、「役場の皆さんが真摯に迎え入れてくださって嬉しい」と、鈴木さんも感激していた様子。

鈴木さんも感激していた様子

普段町長が仕事をしている席にも座らせてもらいました。とっても座り心地が良かったそうです。「景色も良い中で仕事も捗りますね!」

「景色も良い中で仕事も捗りますね!」


その後、ニセコ町役場の中を見学します。2021 年 3 月 9 日に竣工した役場は、防災の拠点でもあり、町民に開かれた憩いの場にできるよう設計されました。実は、ニセコ町役場庁舎は「令和3年度 北海道赤レンガ建築奨励賞」を受賞しているんです。木の温もりがあって開放感あふれる役場に一同びっくり。

木の温もりがあって開放感あふれる役場に一同びっくり

誰でも利用できるフリースペースには広大な景色が広がります。

フリースペースには広大な景色が広がります

町の議会が開かれる際、議場としても使用される町民ホール。その町長席にも座ってみました。円卓でみんなの顔が見渡せるため、活発な議論が進みそうですね(こちらも普段は町民が使えるようフリースペースになるそうです)。

(こちらも普段は町民が使えるようフリースペースになるそうです)。

次は役場の地下に保管されている、災害時用の備品を入念にチェックします。シミュレーションをして3日は問題なく過ごせるような数を用意しているそうです。「これなら安心ですね」と鈴木町長。

「これなら安心ですね」と鈴木町長

役場の中を一通り見学したら、早速ニセコ町の施設の現地調査へ。施設職員や利用者からの意見や要望をしっかり聞くことは町長としての大事な仕事です。しっかりヒアリングしてまちづくりに活かそうと、鈴木町長も気合いが入っていました。

子育て世代の強い味方!第二の家族「ニセコこども館」

最初に訪れたのは、役場の隣に位置するニセコこども館。ニセコこども館とは、学童保育所と放課後の子ども教室の機能を持つ一体型児童福祉施設です(2024年3月現在は学童保育所のみ運営)。保護者が就業されている間、預かり保育をしています。

預かり保育をしています。

まずはこども館の運営方針や詳細についてレクチャーを受けます。共働きの保護者が安心して児童を預けられるよう、常に職員で意見を出し合いながら運営されているところに感銘を受けました。

運営されているところに感銘を受けました

続いて館内を見学します。児童が安全に生活できるようにしてあるか、適切に物品が足りているかなどこまめにチェックしつつ、利用者の要望を聞いて回ることも町長の仕事です。

利用者の要望を聞いて回ることも町長の仕事

困りごとはないか、しっかり確認する鈴木町長。子育て経験を活かした視点で館長と意見交換を行います。

館長と意見交換を行います。

「こんにちは〜」と元気いっぱいに挨拶してくれる子どもたち。より良い施設にしたいと強く思った鈴木町長でした。

より良い施設にしたい

最後に、こども館 館長の新井さんと一緒に記念撮影。新井さん曰く、ニセコ町は子育て家庭を応援する仕組みに積極的に取り組んでいるとのこと。

積極的に取り組んでいる

観光客や地元民で賑わう、道の駅「ニセコビュープラザ」

次に向かったのは、道の駅「ニセコビュープラザ」です。特産品販売と観光案内の「情報プラザ棟」と農産物直売所やテイクアウトショップが立ち並ぶ「フリースペース棟」がありニセコ情報が集約されているスポット。観光者はもちろん近隣の住民もよく訪れる憩いの場所です。実は、鈴木町長もよくこちらで地元の農産物を購入するんだとか。

地元の農産物を購入


「ニセコ町長の鈴木です」と名刺交換をすると、より一層気が引き締まります!

より一層気が引き締まります

売上高や冷蔵庫などの設備、商品ラインナップまでしっかり確認していきます。今はインバウンド需要が戻ってきた影響で、非常に忙しいニセコビュープラザ。人手が足らないことがネックになっているようです。

人手が足らないことがネック

観光客にニセコの美味しいグルメを味わって欲しい。思わず鈴木町長も商品を手に取り、確認します。冷蔵庫を新しくしたとのことで、鮮度もバッチリ。美味しそうです!

鮮度もバッチリ

これは鈴木町長おすすめのクッキー。とってもサクサクして美味しかったです(編集部もいただきました)。ディスプレイ一つにもこだわってると、町長も感心していました。

町長も感心

本日お話を聞いた、株式会社ニセコリゾート観光協会のマネージャー、四條さんとパチリ。「素敵な商品ばかりでした。これからもたくさん利用します!」

これからもたくさん利用します!

歴史とアートが楽しめる憩いの場「有島記念館」へ

最後に訪れたのは、有島記念館。有島武郎生誕100年を記念して建設された文化遺産です。有島武郎とは、「カインの末裔」「或る女」などで知られる大正期の作家。記念館には有島武郎の人と作品の紹介はもちろん、鉄道の歴史や美術品も展示されています。

歴史ある建物のため、至る所に昔の名残が残っているんです。大切に施設運営されていることがわかります。

大切に施設運営されていることがわかります。

北海道は、電車が通った先に町ができるという発展をしていることを知り、驚く鈴木町長。ニセコ町の歴史について質問が止まりません。

歴史について質問が止まりません


町唯一の美術館・博物館でもある有島記念館。北海道出身のアーティストの作品を展示しています。海外からの観光客の皆さんに好評で、札幌の百貨店ではすぐに完売してしまうこともあるそうです。

札幌の百貨店ではすぐに完売

2015年にはWi-Fiがつながるブックカフェが併設。絶好のロケーションでほっと癒される場所として大人気なんです。鈴木町長もその広大な景色に感銘を受けていました。

広大な景色に感銘を受けていました

最後に、有島記念館の主査であり、主任学芸員である伊藤さんと一緒に。歴史と芸術が学べる施設は町の貴重な宝物ですね。

歴史と芸術が学べる施設は町の貴重な宝物ですね。

町民の皆さんからの意見や要望をまとめて、報告

たくさんの施設を巡り、課題や要望をしっかりとキャッチした鈴木町長。レポートにまとめて、片山町長に本日の振り返りと引き継ぎを行います。短い時間の中で、町民の皆さんの思いを伝えなければと、緊張した面持ちの鈴木さん。

  • ニセコビュープラザでは、観光客が増えることによる駐車場の混雑が見込まれる。今後はスムーズな交通案内を整備する必要がある
  • 有島記念館の照明に関して、展示品の劣化を防ぐためにも環境問題に配慮したLEDに変更したい

などの各施設の要望をまとめ、片山町長にレポートしました。

片山町長にレポートしました。

「ここまでヒアリングしてくださったんですね。施設はどうでしたか?」と、片山町長も一つひとつ鈴木さんの意見に耳を傾けています。「LED設置に関してはすでに動いてるよね?すぐにやろう!」と、片山町長の取り組む姿勢に鈴木さんも感動。

「施設の皆さんは、役場に相談すればすぐに解決策を一緒に考えてくれるとおっしゃっていました。ニセコ町職員の方々に大変感謝していましたよ」と感想を述べていました。

ニセコ町職員の方々に大変感謝していましたよ

ディスカッションも終了し、これで1日ニセコ町長のお仕事は終了です。最後に皆さんで羊蹄山を背景に記念撮影。「本当にお疲れ様でした!」と片山町長からねぎらいの言葉をもらって、鈴木さんも安心された笑顔でした。皆さんお疲れ様でした。

皆さんお疲れ様でした片山町長、役場の皆さんと一緒に

1日ニセコ町長を終えて「町民と一緒にまちづくりをしているんだと実感しました」

次に1日ニセコ町長体験を終えた、鈴木さんにやってみての感想をお伺いしました。

——町長のお仕事、お疲れ様でした!まずはタイミーでお仕事に申し込んだ理由を教えてください。

タイミーは大学生の子どもが利用していて、「スポットで働けるからいいよ」と聞いて始めました。アプリを眺めていたら、「ニセコ町長」の募集があって驚きました。

ニセコ町には温泉に行ったり買い物をしたりとよく訪れているのですが、先駆的な町で、町全体が居心地がいいんですね。町民活動も盛んで、その理由がわかるかも?と興味を持ちました。「私でもいいのかな」と思いつつ、「面白そう。やってみたい」という気持ちになり申し込みました。

——お仕事開始直前はどんなお気持ちだったのでしょう?

片山町長はどんな方なんだろうと緊張していました。「何をお話したらいいのかな」と。でも、お会いすると本当に柔軟で素敵な方でした。職員の方と距離が近くて意見が言いやすい環境なんだと実感しました。

役場の皆さんが温かく迎えてくださったので、緊張もすっかりほぐれました。

——町長のお仕事を体験してみて、いかがでしたか?

今回は施設の皆さんとお話をする中で、要望を聞き出そうと意気込んでいたのですが、どの方も「普段から要望を聞いてもらって、すぐに対応してくださるんです」とおっしゃっていたのが印象的でした。実際に役場の方も「コンパクトな町だからスピーディーに対応できるのかもしれませんね」とお話しされてましたが、その連携の強さはなかなか実現できないことです。町民として安心できますよね。

片山町長との懇談の場で「うちは町民の意識が高い」という内容の発言をされたことに集約されていると思います。まちづくりは役場主体になるのではなく、町民の意見を取り入れて一緒につくられているからこそ、居心地の良い町になっているのだと実感しました。

——特に印象的なことはありますか?

こども館の訪問です。子どもたちを広く受け入れていて、外遊びや勉強や行事、全てが魅力的でした。また、不登校の子、習い事や塾に通っている子など、各家庭の事情に柔軟に対応されているのがすごいと思いました。町の子どもたちに対する姿勢が見えたような気がします。

——全体の感想を教えてください。ズバリ満足度は何%ですか?

満足度は100%です!今後、いろんな年代の方に参加して頂いてニセコ町のまちづくりのことを知ってほしいですね。

一方で心残りだったのが、もっとたくさんの施設利用者の方の声を聞きたかったこと。施設運営者、利用者双方の意見を聞くことで、町長へご提案できることもあったのではと。あとは肝心なレポートにまとめる時間が足りなかったです。たくさんメモをして、お伝えしたいことがあったのですが、要望の要点しか記載できませんでした。

——町長として意欲的に取り組まれていて素敵です。今回の体験をきっかけに、ご自身の生活に取り入れたいと思うことはありますか?

どこの町でも生活する中で自治体に対して不満に思う事もありますが、非難するだけではなく、自分自身が意識を高くしなければならないのだと強く感じました。町を良くする為に発信する、参加する……など一歩でも踏み出すことから始めたいです。

それから、またすぐにニセコ町に行きたくなりました。これからも色々な施設を利用してみたいと思います。

1日ニセコ町長の舞台裏。すべては片山町長のアイデアから始まった

ニセコ町役場 商工観光課 商工観光係の川埜満寿夫さん

最後に、今回の1日ニセコ町長の企画・運営を担当された、ニセコ町役場 商工観光課 商工観光係の川埜 満寿夫さんに今回の背景や思いについてお伺いしました。

——1日ニセコ町長のお仕事の募集を行った背景について教えてください。

昨年10月、地域の人手不足の緩和を目指してタイミーさんと包括連携協定を締結しました。ありがたいことにインバウンド需要で盛り上がっているものの、飲食店やレジャー施設など労働力不足が大きな課題になっています。そこでタイミーというスポットワークサービスを積極的に用いることで、少しでも潜在労働力の確保に努めたいと考えているんです。

せっかくやるなら、たくさんの人に行政のことを知ってもらいたいという気持ちがありました。ニセコ町に興味を持ってもらって、楽しんでもらいたい——。すると片山町長から「ワーカーさんに僕の仕事をお願いするのはどうだろう?」って提案があったんです(笑)。驚いた一方で、それを聞いて我々職員もワクワクしたんですよ。どうせなら面白いことやろうよって。そこで、我々のテーマである「住民主体のまちづくり」を軸にした1日ニセコ町長体験を実施することになりました。

——だから今回の募集に「まちづくりに興味がある方必見」と告知されていたのですね。鈴木さんもそこに注目したとおっしゃってました。

そうですね。ニセコ町を知ってもらい、課題を発見し、どうしたらもっと良い町になるのか……という視点で今回のプログラムを考えました。

1日と言えどニセコ町の一員として参加してくださるわけですから、名刺や名札を用意し、町長を出迎えることができたのはよかったと思います。鈴木さんも喜んでくださって嬉しかったですね。

——今回募集してみていかがでしたか?

まずは「本当にマッチングするんだ!」って驚きました(笑)。人口が多い札幌や小樽あたりから申し込みがあるかなと思っていたのですが、倶知安にお住まいの方が申し込んでくださって意外だったんです。でも、それだけニセコ町自体に興味を持ってくださっているのかなと嬉しくなりました。

鈴木さんもすごく張り切ってくださって、非常に頼もしかったですね。どの施設においても傾聴し積極的に質問される姿勢は心強かったですし、今回の募集をやってよかったと思いました。このように施設の方にお話を聞く機会ってなかなかないと思うので、少しでも有意義な時間になったのであれば嬉しいです。

今回のことを踏まえ、今後も1日ニセコ町長の仕事を募集するなら、1日町長が来ることを大々的に宣伝したり、役場や町民とのコミュニケーションする機会を増やしたりしていきたいですね。

——ありがとうございます!第二回を目指していきたいですね。最後に今後タイミーと連携していきたいことなどあれば教えてください。

連携協定を結んだので、労働不足解消に関する取り組みを積極的に行っていきたいですね。直近だとニセコクラシックという大きなロードレース大会があるので、会場運営スタッフをタイミーで募集するなどできるかもしれませんね。今後大きなイベントも控えていますし観光地ならではのタイミー活用はもちろんですが、町民の方の暮らしがよくなる取り組みもしていきたい。関係人口創出のためのタイミートラベルなども面白そうですよね。

いずれにしろ、皆さんがニセコ町に興味を持ってもらえるような施策を積極的に挑戦していきたいと思っています。

積極的に挑戦していきたいと思っています。

(取材・執筆・編集:齋藤裕美子)

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/media/タイミーラボ編集部
タイミーラボ編集部

タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。

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