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大切なのは相手に合わせた接し方——タイミー導入企業の受け入れ担当者が、100回以上タイミーで働いて見つけた職場作りの秘訣

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大切なのは相手に合わせた接し方——タイミー導入企業の受け入れ担当者が、100回以上タイミーで働いて見つけた職場作りの秘訣

目次

大阪のイベント会社で総務課長として働く浅野さんは、100回以上タイミーで働いた経験をもとに、ワーカー満足度とワーカーリピート率(※1)の高い職場づくりを行っています。

なぜ、浅野さんはワーカーとして働こうと思ったのか。実際に働いてみて感じたワーカー受け入れのポイントとは。リピート率の高い職場を作るための秘訣をうかがいます。

(※1)同じ現場で2回以上働くワーカーの割合

ワーカーを理解するため、タイミーで「100回以上」の勤務

——企業側でタイミーを使っていた浅野さんが、ワーカーとしても働き始めた経緯を教えてください。 

会社でタイミーを使うなかで、ワーカーさんの気持ちを知りたいと思っていました。タイミーは普通のアルバイトとは違って面接もなく、アプリ上でマッチングするサービスですから、働く人にとって不安なこともあるんじゃないか、と。

コロナ禍で本業の忙しさが落ち着いていたこともあり、ワーカーさん側の経験をしてみよう思ってアプリに登録してみました。これまで合計100回以上は働いています。

——100回以上も! 

「ワーカーさんの気持ちを知りたい」くらいの意気込みだったら、すぐに辞めてしまうと思ったので、「少なくとも100回は働こう」と最初に目標を立てたんです。

業種は選ばずに色々なところで働きました。慣れている場所で働くより、まったく知らない仕事を、まったく知らない人と接しながらやるほうが、一層ワーカーさんの気持ちがわかりますからね。

——すごい目標ですね。目標だった100回を超えてもなおタイミーで働き続けたのはなぜですか。 

100回手前くらいで、ワーカーさんがどういう想いで働いているのかはある程度理解できたのですが、若い世代の方や学生さんがどういう働き方をしているのかを知りたいとも思い、引き続き働くことにしました。

うちの会社には1000人くらいのアルバイトが所属していますが、正社員である自分との間には壁があってなかなか本音を聞く機会がなく、若い世代の人たちの心情を理解したかったのです。

タイミーで働けば、一緒に業務をしながら同じ目線で話すこともできますし、若い人同士の会話を聞くこともできます。そこで、「ああ、今の子たちはこういう働き方をしたいんだ」と気づくことがたくさんあるんです。

——たとえば、どんな気づきがあったんですか? 

最近は「責任感を持ちたくない」と思っている方が多いみたいです。僕なんかはひとつのアルバイトを長くやっていくなかで、リーダーになったり責任を任されたりするのが格好いいと思っていた世代の人です。

しかし、最近の子の考え方はもっと柔軟です。2、3個のアルバイトを掛け持ちするのが当たり前で、ひとつの職場には週に2回くらいしか入らない。責任感を持たなくても働ける環境を好む傾向があるようです。

もちろん、全員がそうではありません。気軽にお金を稼ぎたい人もいれば、上の役職を目指したい人もいるはず。つまり、大切なのは多様な価値観を理解し、相手に合わせて接し方を変えることです。

たとえば、いくつかのアルバイトを掛け持ちしていて、すごく優秀、かつ本人にとってもリーダー職を経験するのが良さそうな方がいたとします。そうした方に能力を発揮してもらうには、「ひとつのことに責任を持って取り組んだ方がいい」と価値観を押し付けるのではなく、「仕事も掛け持ちできるスケジューリング力がすごい。それを生かせばもっと上を目指せるかもよ」といった提案をするようにしています。

働く側を体験して知った「ワーカーさんの本音」

——気持ちをわかってくれる人がいる職場のほうが、アルバイトのみなさんも働きやすそうですね。ワーカー側の経験をもとに、企業側でタイミーを使う際に工夫されていることはありますか? 

当たり前のことですが、初めてのワーカーさんに対して、丁寧に業務の説明をしようと意識しています。働く側としてタイミーを使ってみて、一番困ったのがそれだったからです。

あるアパレルの倉庫作業に入った際、「トイレはあの辺にあります」「時間になったら帰ってきてください」くらいのちょっとした説明しかもらえず、あとは放置されたんです。社員さんはいなくなって、わからないことがあったら周りの誰かに聞いてください、みたいな。

なんの作業をするのか、その説明を誰に聞けばいいのか、トラブルがあったらどうしたらいいのかなにもわからない。他のワーカーさんもざわざわしていました。モチベーションも人それぞれなので、その現場では「あの人はサボってて、あの人は休憩もできない」といった不公平も生まれていたんです。

また、ワーカーの受け入れを管理している人と現場担当者の連携がとれていない職場もありました。何時に何人のワーカーさんが来るかを現場側が把握していなくて、終了時刻が正確じゃなかったり休憩が取れなかったり、非常に不安な思いをしたんです。

忙しさや業態によっては、すべてのワーカーさんを見ることができないのは仕方ないことだと思います。そうした場合は、終了後に必ず現場からの報告を受けたり、ワーカーさんの情報を現場に渡したり、社内の連携を強めておくことが大切です。

——現場にとってもワーカーさんにとっても、きちんとコミュニケーションを取ることは重要なんですね。 

もうひとつ意識しているのは「ひとりぼっちにしない」ことです。これは、特に飲食店で働いていたときに感じました。

飲食店って社員さんや店長さん、レギュラーのアルバイトさんがひとつのファミリーみたいになっていることがあるんです。そのなかに、ポツンとひとりワーカーとして入ると、結構寂しい思いをします。

「とりあえず来たから、なにかやらせておこう」という風に、雑な扱いをしてくるところには二度と行きたくないと思っちゃいます。 

高リピート率の秘密は「業務中のこまめなコミュニケーション」

——浅野さんが管理する職場はタイミーワーカーさんからのグッド率100%を維持しています。また、リピートするワーカーさんも多いようですが、リピート率を高めるためにしていることはありますか?

募集の出し方を工夫しています。リピートしたいと言ってくれた方に、入れる時間帯や希望する働き方を聞いて、その条件に合わせた募集をタイミー上で作るんです。本人が了承してくれた場合は連絡先を交換し、その人のために作った募集のURLを送ります。そうするようになってから、喜んで入ってくれる方が増えました。 

また、意識しているのは、無理なオファーはしないということです。企業からしてみれば、リピートしてくれたりレギュラーアルバイトになってくれたりしたほうが嬉しいのは事実。

しかし、タイミーには学業や本業のスキマ時間を使って働きたい、というニーズを持っているワーカーさんも多くいます。お金が必要なときにたまに働くぐらいでいいのに、何度もリピートのお誘いがきたり、長期雇用やレギュラーのオファーが来たりすると困ってしまう。副業で20万円超えたら課税があるとか、学生さんなら103万円を超えたら扶養から外れちゃうとか、そうした背景もありますからね。

あとは、1回入っただけのワーカーさんに、連絡先の交換やレギュラーアルバイトへのお誘いをするのも、あまり良くないと思います。僕もよく誘われますが、いろんな理由をつけて断るのは、結構大変です。2、3回入ってもらって信頼関係が築けたうえで、やんわり丁寧にお誘いするのがいいと思います。相手の価値観や働き方の希望を理解するところから、初めてみてください。

——お誘いは「2回目からやんわりと」ですね。 

また、オファーする時だけ丁寧に説明するのも逆効果です。業務の説明が雑で「あとはお願いします」と仕事をさせられたのに、最後だけ「動きがよかったので、次も入りませんか?」と誘われたら、いいように使われているとしか思えませんよね。

それなら、業務の途中でこまめに声をかけたり、感謝の気持ちを伝えたりといった、小さな部分のコミュニケーションにこだわったほうがいいです。初めての人には「道に迷われたらご連絡くださいね」とか、仕事が終わったら「今日はすごく助かりました」とか、相手を配慮する一言があるだけで、だいぶ印象も変わってくるのではないでしょうか。

——そうした言葉があるとワーカーさんも安心できそうですし、お店ともいい関係が築けそう。 

そうなんですよ。無理に誘ったせいで、また来てくれなくなるどころか、悪い印象を持たれたりしたらもったいないじゃないですか。

信頼関係ができたワーカーさんは、自分がリピートしないとしても、友人を紹介してくれることがあります。うちの会社でも、一度入った方が「ここは素敵な職場だよ」と紹介してくれて、5名の友人を連れてきてくれたことがありました。

紹介で来てくれる方は、職場の雰囲気も知っているので馴染むスピードがすごく早いんです。もちろんリピーターやレギュラーにもなりやすいと思います。素敵な人の周りには素敵な人がいるものです。

目の前のリピーター獲得に焦らないほうがいいと思います。中長期的な視野を持って、ワーカーさんが働く環境の良さとか、コミュニケーションの丁寧さを追及できれば、多くのリピーターやレギュラー、お店のファンとの繋がりができるんじゃないでしょうか。

募集原稿は「申し込みやすさ」を意識してシンプルに

——現場での工夫はよくわかりました。では、募集の段階についてはいかがでしょう。原稿の書き方の工夫はありますか? 

まず、業務内容に書いてあることと、実際に働いた時とのギャップをなるべく埋めることが大事です。そのうえで、冒頭の2、3行に、誰に来て欲しいのか、どんな仕事内容なのかわかりやすく書くといいと思います。

いろいろな説明のあとに「重い荷物を運ぶ仕事です」と書いてあるよりも、冒頭に「男性が活躍できる力仕事です」と書いてあったほうが、求めている人に刺さりやすいはず。

長々と文章を書いてしまうと、ぱっと見で惹きつけられないどころか、必要な情報が届かない場合もあります。ワーカーさん側は求人が埋まらないように急いで申込みます。後から原稿を見直したら「イメージと違っていたのでキャンセル」、なんてこともあるんです。

なるべくコンパクトに冒頭をまとめ、それでいて業務内容とのギャップが生まれないように必要不可欠な説明を付け足していくといいと思います。

——かなり具体的なアドバイスですね。 

あとは、「申し込みしやすさ」を意識できるといいかもしれません。時々、原稿の中に書いてある「アルバイト・長期雇用も募集してます」という文言。これはワーカー側からするとちょっと重いんですよね。

先ほども話したように、ワーカーさんはスキマ時間で働きたいと思っている方も多くいます。アルバイトや長期雇用について書かれていると、「試しに一回だけ行きたいけど、失礼にあたるかもしれない」という気持ちになって、申し込みを辞退することもあるんです。

他にも、持ち物の条件を見直してみるといいと思います。よく「黒の靴」と記載されていますが、黒い靴を持っていない人は意外と多い。その日のために4000円くらいする靴を買わなきゃいけないなら、働く意味がないじゃんってなってしまう。色にこだわりがないなら「動きやすいスニーカー」と書くのがいいでしょう。「身体ひとつで働けます」のほうが気が楽です。

あとは「メモ」。よく記載されていますが、ほとんどの現場で使うことはありません。本当に必要なものなら書くべきですが、そうじゃないなら「持ち物、特になし」とシンプルに書いたほうがいい。

ワーカーさんは真面目な方が多いので、書いてあるものは全部用意しようとするんです。だからこそ、準備物が多かったり指定が細かかったりする案件には申込みづらいということも、企業側は理解しておくといいと思います。

——ワーカーさんの視点にたったら、募集原稿の改善点がたくさん見えてきそうですね。いろいろなワーカー受け入れのポイントを教えていただき、ありがとうございました。では最後に、今後の浅野さんの目標を教えてください。 

企業側としては、やっぱりワーカーさんからレギュラーになってくれる方が増えたら嬉しいです。レギュラーといっても毎日入らないといけないわけではありません。働き方の希望を叶えながら週2日ほど入れる方が3〜5人いて、毎日誰かしらは会社にいる体制を作りたいですね。

そしてなにより、働きにきてくれた人たちが、ただ仕事をするだけではなく、より安心できたりコミュニケーションを楽しめたりする職場作りを今後も進めていきたいと思います。

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/media/タイミーラボ編集部
タイミーラボ編集部

タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。

https://lab.timee.co.jp/

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