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「早起きしなくても朝活はできます」朝活の第一人者池田さんが教えてくれた、心にゆとりを取り戻す朝の時間の過ごし方

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「早起きしなくても朝活はできます」朝活の第一人者池田さんが教えてくれた、心にゆとりを取り戻す朝の時間の過ごし方

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忙しい毎日に追われ、自分の時間を確保できないと悩む人も多い現代。早起きして、仕事や家事に取り掛かる前に考えを整理したり、趣味でリフレッシュしたりする「朝活」に注目が集まっています。

しかし、早起きに苦手意識を持っている方も多いはず。そこで今回、2009年にベストセラーとなった著書『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』(マガジンハウス)を刊行し、「朝活の第一人者」と呼ばれる池田千恵さんに、朝活のコツを伺いました。

今年(2023年)3月には、週末の朝の心地いい時間の過ごし方を提案する『週末朝活』(三笠書房)も執筆された池田さん。取材では「早起きしなくても、朝活はできますよ」と語ってくれました。その言葉の真意とは。

/media/池田千恵
株式会社 朝6時代表取締役
池田千恵

株式会社 朝6時代表/国家資格キャリアコンサルタント。外食ベンチャー、外資系戦略コンサルティング会社を経て、2009年に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』(マガジンハウス)を刊行。ベストセラーとなり、「朝活の第一人者」と呼ばれるようになる。夜型から朝型に変えた実体験と多くの人の早起き習慣化を指導した実績をもとに、2010年より朝専用手帳『朝活手帳』をプロデュース。14年連続で発売する人気手帳となる。「朝1時間」の業務改革による生産性向上、働き方改革のための手法を企業に指導しているほか、個人に向けては2018年より朝時間を使って強みや経験をコンテンツ化し、会社員のまま先生業で本業+αの収入を得る方法を学べるコミュニティ「朝キャリ」(https://ikedachie.com/course/salon/)を主宰。2023年11月現在、7歳の小学校2年生を育てるワーキングマザー。

仕事や家事の前に「嬉しい・楽しい・気持ちいい」自分時間を

——池田さんが推奨している朝活について教えてください。

一言で言えば、「朝に嬉しいこと、楽しいこと、気持ちいいことをしよう」ということです。撮り溜めたドラマを見てもいいし、ちょっと高めのチョコレートを一粒食べてもいい。とにかく、仕事や家事の前に、自分の気分が上がる「want(やりたい、ほしいこと)」の時間を過ごすことで、1日のスタートを充実させることをおすすめしています。

加えて、その日にやる「have to(やらないといけないこと)」のスケジュールを組んでしまうこともおすすめです。「何時から何時まではこれをやろう」とリスト化して、あとは実行するだけの状態にする。すると頭がクリアになり、迷わず仕事や家事ができるようになります。

——朝に「want」を実行したり「have to」を整理したりするといいんですね。「want」がなかなか思いつかない方はどうしたらいいでしょうか?

まずは、好きなこと100個をリストにしてみてください最初から「やりたいこととは?」と考えると、自然と「have to」が混ざってしまう人もいるので「好きなこと」を書き出してみる。仕事でもプライベートに関わることでも、なんでもありです。

好きなこと100個をリストにしてみてください




少し考えてみると「コーヒーの匂いが好き」「カフェでゆっくり本を読むのが好き」など、様々な「好き」が出てくるはず。そのどれか一つを、朝の時間にすることができたら朝活成功です。

ちなみに、「ハワイが好き」などのように、すぐには実現できないものを書いても構いません。そうした項目は、なぜそれが好きなのかを考えてみる。「ハワイが好き」な人は、「ゆったりした雰囲気が好き」「海を眺めるのが好き」なのかもしれません。

そうであれば、海の見える街並みをドライブするだけでも楽しい気分になれるはず。リスト通りにしなくても、似たようなものを楽しむという方法もおすすめです。

——とはいえ、100個も思いつかないかもしれません。

すぐに思いつく方は、あまりいないので安心してください。そうした方に向けて、主催するオンラインサロン『朝キャリ』では、みんなで一緒にリストを作るイベントを開催しています。他の人の「好き」に触れることで、自分も好きなことを思い出せたり、刺激を受けたりします。リストを作るのが難しいと感じる方は、ご友人を誘って一緒にやってみるといいですよ。

朝活は朝にやらなくてもいい!?

——朝活に関する著書の一つとして『週末朝活』も出版されていますね。「週末」に注目したのはなぜでしょう?

平日は忙しくて朝活がなかなかできない、という相談を多くもらったのがきっかけです。朝活と聞くと、「毎朝5時に起きないといけない」みたいなイメージが先行するのですが、もっと緩くていいと伝えたかったんです。

朝活に関する著書の一つとして『週末朝活』も出版されている

平日は毎晩遅くまで働いて、土曜日のお昼過ぎまで寝ていたとしても、日曜日の朝くらいは「嬉しい・楽しい・気持ちいい時間」を過ごす。するとまた、次の1週間も元気に過ごせるんじゃないかと思い、「週末」をテーマにしました。

——週末のほうが平日よりもできることが多そうですね。

そうですね。海が好きな方なら、日の出を見に行って漁師飯を食べても、昼頃には帰ってこれます。そのあと仕事をしなくていいからリラックスできて時間もたっぷり取れる。

実は、歯医者や美容院に行くのも休日の朝一を推奨しているんです。平日の遅い時間ですと、施術する側も疲れています。施術者の気力がみなぎっていて、施設の状態も綺麗な朝の時間に行くほうが、良いエネルギーをもらえる気がします。

——他にも、おすすめな週末の朝の過ごし方を教えてください。

最近は「貴族ごっこ」といって、日中だと高くて手が出づらい高級ホテルのモーニングを食べたりしています。モーニングならなんとか払える値段になっているところが意外と多いんです。朝から一流の接客を受けられると気分がいいですし、週末に特別な時間が待っていると思うと、平日も頑張れます。

軽いハイキングをして自然の中でリラックスするのもいいですね。私自身は、街並みを見ながら歩くのが好きなので、スマートフォンの地図を見ないで遠出のお散歩をすることもあります。

——朝を趣味やリフレッシュの時間に使えるのは魅力的ですが、早起きが続かないという人も多いと思います。池田さんにも、朝活が続けられなかった時期などはありますか?

もちろんありますよ。子どもが小さかった頃は、夜泣きで睡眠が細切れになり、早起きできませんでした。でも、その時に「朝活松竹梅」という朝の過ごし方を3パターンに分ける考え方を見つけたんです。

「朝活松竹梅」という朝の過ごし方を3パターンに分ける考え方


「松」は、子どもが夜9時までに寝てくれて、私が7時間寝ても朝4時には起きられるパターン。自分の時間を十分にとってから仕事に取り掛かれる最高の朝活です。

「竹」は、子どもを寝かしつけるのに夜11時までかかり、そこから私が7時間寝て、朝5時半〜6時に起床するパターン。ほぼ毎日あるオンラインサロンの朝活会に間に合えばよしとする朝活です。

そして「梅」は、前日夜遅くまで仕事があり、起床が遅くなっても、起きた時に部屋の空気を入れ替えられたらOKとしています。

3つに分けることで朝活のハードルが下がりました。「朝活ができなかった」と自分を責めることがなくなり、負担にならない範囲で継続することができたんです。

——子育てをきっかけに、朝活の捉え方が変わったんですね。

朝活が続かない人の気持ちが理解できたので、朝活の定義はだいぶ変わりました。いまは、必ずしも朝早く起きる必要はなく、「仕事や家事の前に、30分だけでも自分の時間を作れたら朝活になる」と考えています。なので、お昼に起きたとしても朝活はできます。そう定義したことで、自分自身も楽になりましたし、他の方が取り組みやすい朝活を提案できるようになりました。

できない自分を責めず、何度も挑戦してみる

——取り組むハードルが下がると嬉しいですね。平日は朝から仕事の人も多いと思います。早起きに挑戦したいのですが、何かいい方法はありますか?

2つあって、1つは「早寝早起き」ではなく「“早起き”早寝」をすることです。夜型の人がいきなり早寝することは難しいので、どんなに睡眠時間が短くとも「朝6時に起きる」などと決めて、早起きから始めるといいと思います。

早起きの習慣をつけることは、「“早起き国への留学”であり、眠いのは時差みたいなもの」と捉えれば、少しは楽しくなるかもしれません。朝早く起きれば、その分、夜は絶対に早く寝れるようになりますよ。

もう1つは、「早起きできない自分にダメ出しをしない」ことです。3日坊主になり、何日か後に再開して、また3日坊主を繰り返してもいい。私の周りには「海外在住のクライアントとの仕事がある時期だけ早起きをする」という方もいます。自分でこの時期は早起きをするって決めているので、これも立派な習慣ですよね。

大切なのは、失敗した自分を責めるのではなく、何度もチャレンジすること。前向きに捉えるための「言葉のラベリング」も意識できるといいと思います。私も、どうしても眠くて二度寝してしまったときは「これは“戦略的二度寝”だ」と言い聞かせていますよ(笑)。

池田さんは、朝活をサポートする『朝活手帳』のプロデュースもしている。

           池田さんは、朝活をサポートする『朝活手帳』のプロデュースもしている。

——早起きに限らず、色々なチャレンジをする際に大事な考え方ですね。

何事も楽しく継続したいですからね。オンラインサロンメンバーのなかには、「30分の朝活ができたら1ポイント」と自分で決めて、計算している方もいます。ポイントが貯まると嬉しいですし、「15ポイント貯まったら、土曜日は昼過ぎまで寝ていい」などルールを設けることで、達成感を得られるいい仕組みです。

そうやって自分なりの楽しみ方を見つけていくと、朝活を続けられるし、なにより、自分で決める時間の使い方を増やせるので、心の疲労も減っていくと思います。

この記事で朝活に興味を持ってくださった方には、明日1日だけでもいいので、まずは朝起きて太陽の光を浴びてみてほしいです。「太陽電池エネルギーチャージ法」と名付けているのですが、太陽に向かって目を閉じて立ち、自分が電池になったように、足からギュギュッとエネルギーが溜まっていく姿を想像するんです。それだけでも元気に前向きになれますよ。朝活の一歩目として、試してみてはいかがでしょうか。

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/media/タイミーラボ編集部
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タイミーラボは、株式会社タイミーによるオウンドメディアです。

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