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「好きなことを仕事にしたいと思っても、どうすればいいのだろう?」「大人になっても自分が本当に好きなことがよく分からない」そう迷ったことがある人もいるのではないでしょうか?
今回インタビューしたのは、フリーのスポーツインストラクターをされているYokoさん。現在はタイミーを使い、保育士としても働いています。今は大好きなヨガと子どもに関わる仕事をしている彼女も、過去には何度も迷い、挫折を経験したと言います。
Yokoさんは、どのように好きなことを仕事にしてきたのでしょうか。その柔軟な仕事観・人生観を語っていただきます。
本業ではヨガ・スポーツインストラクターとして活躍
──本日はよろしくお願いいたします。
はじめまして、Yokoです。フリーランスのスポーツインストラクターとして、対面・オンラインでのヨガレッスンや、ジムでトレーニングの指導を担当しています。本気で鍛えたい方には結構ビシバシいきますね(笑)。
空いた時間には、タイミーを活用して働いています。タイミーではいろんな仕事をやってみてきましたが、現在は保育士資格を活かして保育園で働いています。
──ヨガは、どのように指導されているのですか?
対面もオンラインも意外と変わりません。生徒さんと体の動きやコンディションをよく観察して指導しています。コロナ禍という状況もあり「癒されたい」という理由で始める方も多いですね。
長く続けている方は、ちょっとずつ難しいポーズもできるようになってきますし、初心者の方でも、帰り際に「すっきりしました」と言っていただけると嬉しいです。
閉塞感を感じていた短大・幼稚園教諭時代
──現在は別分野で活躍されているYokoさんですが、保育士資格を取得しようと思ったきっかけは何ですか?
すべり止めで入学したのが、短大の幼児教育学科だったんです。環境的にまわりの99%が資格を取っていたので、幼稚園教諭免許状と一緒に取得して。実はそこまで深く考えないまま取った経緯があります。
卒業後に一度は幼稚園に就職したのですが、あまり長続きはしませんでした。
自分の中で職場選びを失敗しちゃったなっていう感覚がすごく強かったです。まだ子どもと関わりたい気持ちはあったのですが、幼稚園の先生としてうまくやっていくイメージが描けなくなってしまいました。
海外留学で新しい世界が開けた。そして、ヨガと出会う
──幼稚園を退職後はどうされたのですか?
退職後は英語を学んで、イギリスへの正規留学を決意しました。
──大きな決断ですね! 留学を決意されたきっかけは何ですか?
さかのぼると、短大時代にフィリピンを訪れたことがきっかけです。そこで想像もつかない世界で生きる子どもたちの存在を知って。それからずっと自分にできることはないかと考え、国際開発学を学びたいと思いました。当時は、短大に籍があったので実現できなかったんです。
そうした経緯から、幼稚園を退職した時に「今こそ挑戦しよう」と思って、国際開発学発祥の地、イギリスの大学に海外留学しました。24歳のころでしたね。4年間通って卒業しました。
留学生活は楽しかったです。日本では味わえないさまざまな価値観に触れて世界が大きく広がりました。
──では卒業後にヨガインストラクターになったのですか?
実はヨガに出会ったのも留学先でのことなんです。大学のサークルに、ヨガのクラスがあって。
留学中の余暇にインドへヨガ修行に行ったりもしました。なかなかトリッキーな国なのですが、私には合っていましたね。元々アジアが好きなのと、結構はっきり自分の意見を伝えられるタイプなので。
卒業後は国際開発学の知識を生かすために、アフリカに赴任しました。
──ヨーロッパからアフリカに行かれたんですね!
はい。ウガンダで女性支援の活動に携わっていました。
でもそこでも内心「何か違うな」という気持ちが積み重なっていきました。くわえて、インフラや食べ物など生活環境が想像以上にハードで、最終的に体調を崩して入院してしまいまして。そんな時、コロナの影響で緊急帰国が決まったんです。
──海外を中心に活動されていたなかで、予期せぬ状況に戸惑いを感じませんでしたか?
それまでは、半年に1回は飛行機に乗る生活をしていましたからね。でも同時に、今までいろいろなことを十分経験してきたんだなとも振り返れました。今までは、新しいことに挑戦しようと興味に赴くがままに進んでいたのですが、これからは得てきたものをもっと深めていきたいなと。
「今自分にできること・やってみたいことは何だろう?」と考えて、その結果ヨガをもっと探求したいという思いにたどり着きました。そこから「RYT200」という国際資格を取得し、インストラクターになったんです。
もともとはあまりポジティブな性格ではないんですけど、コロナ禍でインストラクターになったことについては、とても前向きにとらえています。海外へ行けないことをプラスに捉えて、自己成長の機会にしようと思って日々過ごしてますね。
自分がまた子どもたちと関われるとは思わなかった
──タイミーで保育士として働き始めたのも帰国後ですよね?
帰国後に始めたインストラクターの仕事は、スタジオなどのオーディションをちょっとずつ受けて、1年に1・2個ずつ増えていく感じです。スケジュールがそれだけで埋まるということはほぼありません。
タイミー上に保育園の募集が多く出ているのをみて、「空き時間にできることがあるなら、やってみようかな?」と思ったのが、利用を始めたきっかけでした。
──ブランクに不安を感じませんでしたか?
単発で働けるというある種の気楽さがあったので、そうした不安はありませんでしたね。好きな職場だったらもう1回行けばいいし、好きじゃなかったらもう行かなくてもいいなと。幼稚園に勤務していたときは、保育士同士とか保護者の方とかの大人同士の軋轢(あつれき)みたいなのが一番苦しかったので。
また、初めて働きに行った保育園が、素晴らしいところだったんです!
先生たちの雰囲気づくりが上手くて、先生たちの対応も素晴らしいんです。なによりも、子どもたちがとてものびのびと過ごしていたのが印象的で、私まで楽しく働くことができました。
タイミーで来ている私にも「来てくださって本当にありがとうございます」とか「あの子はすごくYoko先生のこと好きですよね」とかあたたかい言葉をかけてくれるんです。
それ以来、1年以上そちらの園でお世話になっています。最近は私のほうが子どもたちに会いたくて、出勤を当初の月1回から、現在は週1回以上に増やしています。
──Yokoさんにとって子どもたちと関わることの魅力は何ですか?
大人は気持ちを隠してしまいがちですが、子どもの反応はダイレクトなので刺激を受けますね。最初は私を見て泣いていた子も、なれてくると笑顔を向けてくれます。感情を素直に表現してくれることに自分自身も影響を受けています。
でも一番は、子どもたちの成長を近くで見守れることです。小さいころから見ている子だったら、乳歯が生えてきたり、はいはいしはじめたりとか。
0歳から担当していた子が、できるようになったばかりのずりばい*で真っ先に私のほうに向かってきてくれたことがあって。その時は「もうこんなことができるようになったんだ」と、とても感動しましたね。一生忘れないと思います。
*はいはいができる前の赤ちゃんがうつ伏せで這うこと
──保育士として働いたことによって、本業にポジティブな影響はありましたか?
よりフレッシュな気持ちで仕事に向き合えるようになりました。本業では大人との関わりが中心なので、タイミーで子どもと触れ合うことが刺激になっています。
フリーランスを選んだのも、毎日同じ人たちと同じ仕事をすることが、自分にとっては退屈かもしれないと感じたからです。
朝から晩までヨガだけではなくて、トレーニングも教えて保育園の先生もやってという今の働き方が自分には合っていますね。
人生は何が起こるかわからないもの。柔軟に、風のように生きていきたい
──Yokoさんは人生の各所で柔軟にやりたいこと、やるべきことを選択をされていますね!
ライフステージやその時々の周りの環境によって、自分に何が必要なのかは変わってくると思います。
私は最初から保育士になりたかったわけではないですし、英語も苦手でした。実は今はすっかりのめり込んで本業にもしているヨガですら、一度やめてしまっているんです。
でも一回中断したことで、ヨガをやったほうが体調がよくなることに気づき、自分に必要なものであることが分かりました。再開して続けていくうちに自分に合う流派が見つかったり、インドを何度も訪れたりして。今では天職になっています。
私の場合は一度挫折しても、自分に合った環境や相手に出会えると急に道が開けるタイプなのかもしれません。素敵な保育園と出会えていなければ、資格をとって10年たった今、再び子どもたちと接するようになることはなかったわけですし。
いろいろ試しながらでも、途中にブランクがあっても、まずはある程度続けてみることも大切なのかなと思います。
──最後に、今後の展望を教えてください。
今はヨガの仕事も保育士としての子どもたちとの関わりもバランスよく深めていければなと思っています。
コロナ禍が落ち着いたらまた海外に行きたくなるかもしれませんし、先のことはわかりません。でもまたやりたいことができたときに、飛び込めるよう研鑽(けんさん)を積んでいこうと思います。
──そうやって目の前のことをしっかりやれば、チャンスが来た時に見逃しませんよね!
ヨガではそういうのを「あっちから来る」なんて言ったりしますね。今と向き合って楽しみ続ければ、未来につながっていくと思います。
これからもその時々で湧きあがった感情を受け止めて、感じて。風のように生きていきたいですね。
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- タイミーラボ編集部
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